現代社会にあるほぼ全てのモノは、偉大な先人たちの発明により生み出された。そして、時代を超えてもその名は語り継がれ、電話を作ったグラハム・ベル、電球や直流による電力システムを生み出したトーマス・エジソンなど、世界中で知られる発明家は数多く存在する。 しかし、その一方。数多くの功績を上げながらも、マッドサイエンティストのレッテルを貼られ、歴史から名前を消された発明家がいた。1856年、クロアチアで生を受けたニコラ・テスラである。日本ではおそらく、耳にしたことがある人は少ない。ただ、彼の発明は我々の生きる現代に強く影響を残している。 果たして、ニコラ・テスラとは何者なのか。そして、知る人ぞ知る、彼とエジソンにまつわる確執の裏には何があったのか。書籍『知られざる天才 ニコラ・テスラ エジソンが恐れた発明家』(新戸雅章/平凡社)を参考に、辿っていきたい。 現在、発電所や電化製品で使われる交流(AC)