連載「議会は踊る」 菅義偉総理大臣が、次回の自民党総裁選に立候補しないことを表明した。(これ自体は、少なくとも永田町的には)驚くべきことではない。火曜日の夜に突如毎日新聞が出した「スクープ」としての解散総選挙報道に対して党内から反発があり、菅総理は翌朝事実上の撤回を表明することになった。 総理大臣にとって最大の武器は解散権と人事権である。その片方を封じられると、人事も難航し、要となる幹事長人事も決まらない有様となった。 最終的には、二階幹事長などから翻意を促されるも本人の決意が固く、総裁選に出馬しない、つまり事実上の辞任ということになった。 菅内閣は、結局一度も国政選挙で審判を受けなかった。そして、国政選挙なみに注力された都議選や参院の広島補選、横浜市長選などの選挙においては、敗北に近い結果を喫した。つまるところ、安倍内閣から続いて、自民党政権のコロナ対策が国民に評価されなかったということ