土曜日、 この世で一番恐ろしいものは、獣でも災害でも幽霊でもない。生きている人間が一番恐ろしい。 でも、恐ろしい存在になってしまう背景には、恐ろしいと同時に我々の心が脆いからでもあると、感じた。 染井為人さんの著書『正体』。少し前に話題になっていたし、連続ドラマ化もされていて、興味があったけれど積読状態になっていた。ここ最近は、仕事に脳内シェアを奪われていることもあり、読書はもっぱら小説だ。そんな折、手に取って一気に読了してしまったのが、『正体』であった。 この物語の土台となっている大きなテーマは冤罪である。殺人容疑で死刑判決を受けた主人公が、刑務所から脱獄して、追ってくる警察から逃げ続ける逃走劇だ。 最後にこの主人公が射殺されてしまうまで、結局冤罪であることが証明されることはなかった。 脱獄生活中に彼と出会った人々が協力して彼の無実を証明するも、それは彼が死んでからの話であった。 この本
![12月16日 一番恐ろしいもの - HONEST](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8af81b61dd34a574ebbc66441a58ee8da04e77d6/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2Fs%2Fshuuugee%2F20231217%2F20231217003359.png)