アメリカ本国で5月に出たばかりの注目のノンフィクション、ビル・ゲイツ『パンデミックなき未来へ 僕たちにできること』(山田文訳、早川書房)が緊急翻訳され6月25日に出版された。 新型コロナをめぐってはいまだ気を許せない状況が続いているが、本書はいち早く「次にくるであろうパンデミック」に目を向け、政府、企業、そして私たち一人ひとりに向け、今すぐにでもできることを極めて具体的に提言している。 25年以上前に出版された著書『ビル・ゲイツ未来を語る』で早くもリモートワークの普及した世界を予見していた著者だけに、本書でもその先見性が光る。AI創薬や万能ワクチンなどのイノベーションから新たな国際チームの創設まで、ビジネスパーソンをはじめ、今後の世界の「見取り図」を知りたい読者にとって必読の内容となっている。 この記事では、本書「はじめに」の一部を編集・抜粋しご紹介する。 どうして必死に動いていないんだろ