生命保険業の中長期的な競争力の源泉は、どこに宿るか? ● 営業? いつの時代も、どんなビジネスでも営業やマーケティングの役割は重要であることは疑いない。しかし、これまでの「営業一辺倒」だった生保のビジネスモデルにも、変革が求められるのではないだろうか。 かつて、当局の規制により商品内容と料率が同一であった時代であれば、「誰から買っても同じなのだから、縁故の/もっとも気が利く営業から買う」というのが、買い手にとってもっとも合理的な選択だったのだろう。 それが、規制緩和によって商品・料率は多様化し、たとえば典型的な定期保険の商品であれば、ほぼ同一の保障内容であっても、保険料は4万円から8万円の幅があるようになった。このような状況を消費者が理解するようになれば、普通の買い物を買うときと同じように、まずは商品を比較する、というステップをたどることになる。 我々が「普通の」商品を買うときは、商品の比