テーブルの上に並んだ数台のスマートフォンとタブレット。隣り合うスマートフォン同士(またはスマートフォンとタブレット)の画面に同時に触れ、つまむ(ピンチイン)動作をすると、複数のスクリーンが一つの大きなスクリーンとなって動画を表示し始める。スマートフォンを1台取り外すと、取り外したスマートフォンには画像が写らなくなる。そのスマートフォンを別のスマートフォンの隣に置き、指でつまむと、その場所でスクリーンの一部となり動画を表示し始める――。まるで、魔法を見ているような気分になる。 この「Pinch」(動画1)を開発したのが、東京工科大学 メディア学部 准教授 太田高志氏の研究室だ(写真1)。太田氏らはこれまでにもマルチスクリーンをテーマにしたメディアアートを制作してきた。Pinchの仕組みと、マルチスクリーンの可能性について太田氏に聞いた。
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