後藤翔之（２９＝東京）が、２日目連勝。初日のドリーム戦に続いて３連勝を決めた。 「出足型にもってきて、伸びが落ちずに行き足、ターン回りが良くなってきました。この足をキープしたい」と早くも完調宣言。トップを走る中田竜太の機力が上がらず、勢いは後藤にありそうだ。

地元のエースとして存在感を見せつけた。 杉山正樹（３５＝愛知）はドリーム戦をインから危なげなく逃げ切るなど、貫禄の連勝発進。 前検日は厳しい表情で舟足の課題を口にしていたが「スタートが届いたし、前検日よりも足は良くなっている。もう少し乗り心地を良くしたいね」と見事に気配アップに成功した。２日目の走りも楽しみだ。

シェーン・パーキンス（２８＝オーストラリア）が１０Ｒで、９Ｒのブフリに続いて圧勝した。 ２角から仕掛けると後続を一瞬に引きちぎってまくり切った。引き揚げてきて、開口一番「グッドコンディション」と笑顔を見せた。和歌山には１０年の４月以来、約５年ぶりの参戦となる。バンクの感触を思い出してか「ノープロブレム」とさらり。ただ、新しくなった検車場は初めてで、こちらは「ノーメモリー」と言って笑わせた。 今日の準決も圧倒して、前回の宇都宮でも一緒だったブフリとそろって決勝進出を狙う。

１１年デビューの１０８期、佐藤大騎（たいき、３０＝大阪）が、３日目に続き１、３着をマーク、準優進出を決めた。バランス良くまとまった足は、格上相手にも見劣りしない。「乗りやすいのもいいです」。目指すは初の優出。「狙っていきたい」。準優１２Ｒはカド有望な４号艇、一発の期待がかかる。

重成一人（３６＝香川）が、１２Ｒの４コースカドからインの今村豊をまくった。 初日の白星に続き、２連勝を果たした。「真っすぐ（伸びは）は、ほのかに出ていく。グリップ感の駆け抜けていく感じはまだ」。レース後は独特の表情で違和感を漏らしたが、今村豊らの動きは水準以上で、重成もいい部類に映る。

２日目１２Ｒ選抜予選の早船歩（３５＝船橋）は、追い込みが届かず４着に敗れた。 前節浜松からの連続連対は５で途絶えた。「換えたタイヤが（走路を）かいていかない。エンジンは暖かくなると合わない」。準決１２Ｒは乗りやすさを求めてセット調整し、感触の良かった初日のタイヤに戻す。スタート対策でクラッチを点検する。調整で気候に合わせられるかが、３連続優出の鍵となる。

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特選は矢野昌彦（３３＝栃木）が楽々と逃げ切った。 マーク中村淳（４３＝栃木）も田中孝彦のまくりをブロックして、しっかりと２着をキープした。絶妙のさばきを見せた中村は「矢野が頑張っている分、自分も仕事をしないとね」と内容には満足げ。２車単で差し目が１番人気に支持されていたが「抜けなかったのは足の差。それよりも、矢野の強さがよみがえったことがうれしい」。昨年の競輪祭で落車し、４カ月近くブランクがあった矢野の復活を自分のことのように喜んでいた。決勝で矢野と再びタッグを組むためにも強敵ぞろいの準決１１Ｒをクリアする。

河野要（３１＝神奈川）が、２場所連続優勝と勢いに乗って地元戦を迎える。今期の競走得点は９５点を超えており、来年のＳ級初昇格が見えている。本人も「調子はいいと思います」と胸を張っての競輪場入りだ。「雨でローラーくらいしか乗れなかったけど、昨日（２３日）まできつい練習をしてきました。調整なしだけどレースは明日の夜なので」。この日は競走には使わない予定だが、届いたばかりの新車を組み上げて試乗するなど、リラックスしながら過ごしていた。山本健也を目標に北４車に立ち向かう。

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篠崎ブラザーズの明暗が分かれた。 ２日目はともに１号艇だったが、３Ｒで弟の仁志（２７＝福岡）が逃げ切ったのに対し、６Ｒの兄・元志（２９＝福岡）は快速の深川真二にまくられ、４着に敗れた。「深川さん、すごい。完全に水をあけられた。（もう少しスタートで）前にいてもまくられたと思う。自分も悪くないんですよ、普通ぐらいあるのに…」。深川とのけた違いのパワー差に苦笑いするしかなかった。

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平田忠則（３８＝福岡）が波乱を起こした。４Ｒ、山崎智也のまくりに連動、３コースから突き抜けた。３連単は４万４９０円と大荒れ。「キャブレターを交換して回った感じは少し良くなった。次はシャフトを見てみます」。足合わせでは劣勢ながら３走して３、３、１着。機力アップを果たせれば、怖い存在になってくる。

石野貴之（３３＝大阪）が巻き返しに成功した。２Ｒ、インからコンマ０８で踏み込み逃げ切った。初日は６、５着だっただけに、シリーズ初勝利にほっとした表情を浮かべた。「直線は中堅ぐらいにはなっている。ターンにまだ違和感があるので、これから大きな整備をします」と語った。

幸田光博が連日のハッスルプレーだ。 初日は栃木のホープ金子幸央の先行を追走してきっちり差し切った。単騎の競走だった準決９Ｒは最終バックで人気の松坂洋平ラインに切り込んで内をすくって抜け出し快勝。３連単３６万円超の大穴を演出した。「たまたまで作戦はそんなに考えていなかったです。いちかばちかの内だったけど、自信を持って踏んでいくしかなかった」。前場所落車で腰部打撲の後遺症はあるが、ベテランは気力でカバーしている。「ピンピン（連勝）で上がればまだまだやれるという気がする」と決勝は初日同様の栃木作戦で完全Ｖもちらつく。

来期Ｓ級復帰の岩崎大和が口元を引き締めた。 準決は最終２角７番手からまくった古川尚耶を追走も「じわじわと離れた。古川のスピードがすごいのか自分の脚が悪いのか…」。直線伸びて最終的には２着でワンツーも笑顔はなかった。７月からのＳ級戦を照準に投入した新車は「感触がいまひとつ」と準決は従来のフレームに戻したが「こっちもどうなのかな？」と苦笑いだ。決勝は北勢が４車結束して先頭から３番手まで機動型と難敵。「とにかく修正して古川に付いていくしかない」。古川がダッシュ鋭く北勢をたたき切れれば、日刊スポーツ杯を奪取だ。

９Ｒの２着争いは激戦。庄司孝輔が選抜組の木村光宏を外マイの連発で競り落とした。 庄司は「行き足、出足が悪くない」とアピールポイントを説明し、「足はまあまあと思います」と続けた。得点率は準優ボーダーの１８位。４日目の２走勝負は内の好枠が残っている。Ｆ持ちが示すように「スタートが問題です」と話す。「でも乗りやすくなってきました。２コース差しはいけると思う」。まずは４Ｒの２号艇で全力を尽くし、７Ｒ１号艇で勝負駆けに臨むつもりだ。

初日７Ｒ、「早いスタートあったか…」と実況が響いた。 地元市川哲也のフライングかと思われたが、コンマ００のタッチスタートで残った。「スタートは行く気だった。手前で合わせて助かった」と安堵（あんど）した。それでも結果、足色ともに危機感を募らせた。「３着の形で６着。ペラをたたく踏ん切りがついた。何とかしのぎたい」。ペラ修正に長時間を費やし、２日目２Ｒに懸ける。

初日１１Ｒ、５枠吉田拡郎が５コースから絶品のまくり差しでイン池田浩二を破った。 ６Ｒ４枠の２着と合わせ、中外枠を克服した。趣味の将棋にたとえ、言葉も弾んだ。「前半は伸びたけど曲がれんかった。香車やった。後半はめっちゃ曲がれた。金になってた。エンジンはしっかりしてるんでしょうね」。１７号機は思惑通りの反応を示した。２日目３Ｒはどの〝駒〟で攻略するか注目だ。

連覇へ黄信号か。初日１２Ｒドリーム戦１号艇の菊地孝平はインから６着に沈んだ。 レース後は「最悪です、最悪」と繰り返した。ピストンとリングを交換したがターンで押さず、バックも明らかに伸びられた。「悪いのが分かった。ペラも合ってない。良くなるか分からないけど違う形も試す」。ペラの大幅修正で、反撃のきっかけを探る。

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