１Ｒは逃げる永橋武司ラインの３番手に飛び付いた桜井学（３７＝群馬）が、永橋マークの後藤純平に続いて２着で準決の権利を確保した。桜井は「近畿が前を取るとは思ってなくて、展開の読み違え。最近、よくなってきたから、もうちょっと伸びがほしい」と２着に複雑な表情だった。 選手会群馬支部長も務める桜井は、直後に控える地元Ｇ１寛仁親王牌で５日間、現場に詰める。「その直前のミッドナイトは勘弁してほしかった」と愚痴もこぼしたが「嫁が行ってこいって…」と苦笑い。まずは、予選を突破した桜井。来てよかったと話せるように、準決に全力を注ぐ。

本馬鎌（２３＝福島）が２Ｒを逃げ切った。完璧マークの十文字菊雄を微差、制しての１着に「ハンドルを投げたとき、横に２人見えたから、抜かれたなと思った」と苦笑交じりに振り返った。 当所は今年、正月開催３日目にゴール後落車の苦い思い出がある。今回の勝ち上がりを機に「流れを変えられるように」と意気込んだ。メンバーがさらに手ごわくなる準決も、怖いものなしのチャレンジャー精神で挑む。

白井英治（４０＝山口）がインから押し切り、待望の下関周年初Ｖを飾った。 「ずっと勝ててなかったので変わったことをしようと思って、今節は初めて重量調整をしました」と今節は初日から体重を５１キロ以下に絞り、約１年半ぶりのＧ１制覇。優勝賞金９００万円を獲得し、賞金ランクも５位に浮上した。

白井英治（４０＝山口）が悲願の下関Ｇ１初制覇を成し遂げた。 １２３・４５６の枠なり進入から、スリットも１艇身でほぼ横並び。こうなると白井の独壇場だ。手堅く先マイすると、バックで１艇身以上リード。そのままゴールインした。 ２着は１周２Ｍで古賀繁輝（３１＝佐賀）と中島孝平（３７＝福井）を回して差し抜けた田中信一郎（４４＝大阪）、３着は最終１Ｍを握って競り勝った中島。 払戻金は２連単（１）－（３）で３１０円、３連単は（１）（３）（４）で８５０円。いずれも１番人気。 （注＝成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください）

池永太（３２＝福岡）が６秒６４の前検１番時計をたたきだした。 抹香雄三、守屋美穂と同タイムではあるが、行き足を加味すればトップと言える動きだ。「スタートのしにくさはないし、伸びを生かすレースをしたい」。初日はドリーム２枠で出走する。２コースから定石通りの差しを決めて、バックの伸びにつなげる。

地元の永井源（３７＝愛知）がエース格の６０号機をゲットし、強力な伸びをアピールした。 同じ班でスタート特訓を行った後藤陽介、高橋正男らも「永井君はいいですね」と目を丸くする。その永井も「回り足はまだ分からないけど、伸びはすごくいい」と笑顔で手応えを口にした。開幕ダッシュを目指し、初日から豪快な攻めを披露する。

地元の高橋義弘（３４＝川口）が、連勝を決めて準決に進んだ。 準々決勝９Ｒは最後方から追い上げて、６周１角で先に抜け出した松本やすしをとらえた。 「電気位置を調整して流れ込みが出て初日と比べると全然いい。フレームを交換して滑る感じがしなくなった」。 まさにケガの功名で８月２日に浜松で落車した後に交換したフレームが機力アップにつながった。準決１１Ｒは優出を懸けて２０Ｈの主導権を奪う。

優勝戦１号艇に座るのは「節一」宣言の出た大ベテラン新良一規（６１＝山口）だ。 初日からパワーを発揮して他選手からも「新良さんはすごい、かなわない」と評価された。 新良の１０号機は使用９節目だが、まだ優勝はない。ここで勝てば、今月下旬に控えるＳＧダービーでは、エース機と呼ばれるはず。新良は「ダービーは今村（豊）君に乗ってもらいたいね」と山口の盟友にもエールを送った。まずは新良がしっかり逃げて、その思いをつなげたい。

浅香文武（４３＝三重）は準優１１Ｒをイン逃げで快勝。最近の尼崎ではエンジン運が悪かったが、今節は落ち着いてペラ調整に専念していた。 「ここは調整が難しいけど、何とかなりましたね。全体にいいですね。上位クラスです。特に行き足がいいですよ」とほっとした表情を浮かべた。優勝戦は２号艇で、「チャンスはありますよ」と不敵な笑み。真っ先に差して１号艇の勝野竜司（４５＝兵庫）を脅かす。

菅章哉（２９＝徳島）が会心のレースでＶを飾った。 優勝戦は枠なり４コースのカドからスタートタイミングがコンマ１２のトップスタートでまくって快勝。戸田では初、通算３回目の優勝を決めた。「起こした瞬間にスタートは入っていると思いました。ただ先頭に立っても、今年初の優勝だと思ったし、ドキドキしていました」と昨年４月、児島以来、約１年半ぶりのＶを振り返った。 「優勝戦前にアドバイスをもらってペラは少したたきましたが、仕上がってましたね。今節は前検からずっと感触が良かった」と好素性エンジンの２０号機をたたえた。戸田では３連続の優出で、きっちり当地初優勝を飾ったことで「初日６着に大敗したから優勝戦に乗れるとは思ってなかったですし、戸田は最高に相性はいいですね」と目を細めた。 今後の目標を「目の前のレース一走、一走を１着が取れるように頑張るだけです」と語った。好相性水面で念願のＶをもぎ取って、終始、笑顔

地元エース原田幸哉（４１＝長崎）が初日１２Ｒ発祥地ドリームの１枠で登場する。 前検の気配はピリッとしなかったが、スタート練習後は「このままではレースになる感じではなかったので、自分の作業をした」と時間をかけてじっくりと本体を調整。 「まだペラはやり切れてないので、ペラをしてから」。初日の１走に向けて、底上げを目指す。

地元ホープの伊早坂駿一（２３＝茨城）が仕上がりに自信を見せる。予選１０Ｒで逃げっぷりの良さをアピールする。 前回の９月いわき平は腰痛で途中欠場したが、周囲の心配などどこ吹く風。「もう大丈夫。しっかりと乗り込んできたから」と準備が整ったことを強調した。競走得点が上がり、今は１８年後期の１班昇格が視界に入ってきた。「もっと点数を上げたいし、今回は決勝進出が最低限の目標」と意気込んでいる。

諸橋愛（４０＝新潟）がこん身のさばきでＧ３を完全で制した。 レースはラスト２周の赤板から吉田拓矢－神山拓弥－諸橋が先行。４番手に根田空史が率いる千葉トリオが続いた。打鐘４角から根田がまくるが、最終２角で神山がブロック。諸橋は空いた内を突いて吉田の番手になった。直線は鋭く追い込んで差し切りＶ。２着は佐藤慎太郎、３着は筒井敦史が入った。 ２車単（７）（３）３２７０円。３連単（７）（３）（６）４万９３９０円。 （注＝成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください）

アクシデントを振り切った竹内雄作（３０＝岐阜）が単発レース「ブロックセブン」を制した。 竹内は前受けで構えたが、番手の村上博幸が赤板上昇した菅原晃と接触して車体故障で戦線離脱。７車から６車となったがペース駆けに持ち込んで逃げ切った。人気を集めた中近ラインの消滅で３連単は１１万円超えの高配当。 「少し流しすぎた。格上の人が相手だったら、たたかれている」。快勝よりも反省が上回った。中３日で臨むＧ１寛仁親王牌へ気合を入れ直した。

大村ボートで明日２日から「開設６５周年記念Ｇ１海の王者決定戦」が開催される。 峰竜太の勢いがすごい。１月の戸田周年での準優勝を皮切りに、今年のＧ１は優出８回で優勝１回。予選落ちは６月若松周年のみ。また、７月のオーシャンＣでＳＧ初制覇。その後は「プレッシャーがなくなってレースを楽しめている」。天真らんまんな峰がＳＧ優勝を期待されることにプレッシャーを感じていたことは驚きだが、近況も好調は持続。今回も優出する確率はかなり高い。３位の坪井康晴にも注目したい。今年はＧ１優出５回で優勝１回。安定した走りが光る。また、大村ではＳＧ優出歴もあり、水面相性は抜群だ。 桐生順平は１５年の当地周年、１枠で優出しながらも痛恨のフライングに散った。しかし、同年のＳＧオールスターで優出（６着）と見事なリカバリー。走る機会は多くないが、着実に結果を残している。見逃せないのが６４期の服部幸男、松井繁。大村ではともに複数

大村ボートで明日２日から「開設６５周年記念Ｇ１海の王者決定戦」が開催される。大村はとにかくインコースが強い。 インで強いのは、それは笠原亮。オールラウンダーとのイメージが強いが、イン戦の信頼度はかなり高い。過去１年間のＳＧ、Ｇ１でのイン１着率は８１・８％と抜群の数字を残す。ちなみに、優勝戦に限れば１３年１０月以降、インで負けなし。笠原のインは外すわけにはいかない。現在のボート界を引っ張る桐生順平、峰竜太も勝率８割以上の実績を誇る。４位には芝田浩治がランクイン。派手さはないが、昨年の福岡ダービーでＳＧ初優出した兵庫の実力者。メンバーによっては人気集中もなさそうで、配当的にも妙味がある。

大村ボートで明日２日から「開設６５周年記念Ｇ１海の王者決定戦」が開催される。大村はとにかくインコースが強い。とはいえ、パーフェクトではない。インの１着率は約６０％。残りの４０％にこそ、穴が潜んでいる。読者のみなさんを好配ゲットに導くため、過去１年間（１６年９月～１７年８月）のイン以外での１着率を調査。導かれた答えは、地元エース・原田幸哉がトップ。吉川元浩、前田将太が続いた。 イン以外で強いのは、地元の看板レーサー・原田幸哉がトップの数字を残した。「絶対の自信がある」という鋭いスタートから、１Ｍはコースを問わず多彩な技を繰り出して１着を狙う。大村でも、長崎移籍初戦となった４月ダイヤモンドＣは４コースから、１５年の周年は２コースから制した。 イン以外で１着率が最も高いのは２コース（３９・２％）だが、面白いのは３、４コースのセンター戦だ。３コースはまくり差しが多く、４コースはまくりが目立つ。好配

松戸は村上博幸にとって１０年の日本選手権でＧ１を初制覇した思い出のバンク。ただ「昔話ですよ」と過去を振り返ることなく先だけを見据える。 ９月の共同通信社杯決勝で落車して影響が気になるが「しっかりとケアをしてきた」と問題ないことを強調した。「今回から新車なのでうまくやって結果を出せるように」と次戦の寛仁親王牌へ向け、同じ３３バンクで感触を確かめたい。竹内雄作をしっかりとガードして、ゴール前勝負だ。

新山将史が竹内雄作を相手に一発を狙う。 竹内－村上博幸に松根真まで続くラインは強力だ。ただ一発勝負だけに何があるかは分からない。「一発レースは初めてですけど、いつも初日の成績はいいので自分に合っているんじゃないかと思う」と強気なコメントも出た。３３バンクで竹内に先行されてはまくり切るのは厳しい。竹内より前に位置してパワー全開で勝機を見いだす。

準決１１Ｒで決勝進出を決めた筒井敦史がガッツポーズをした。「３着が信じられなかった。中村と接触して。それでもそこから立て直せた。勝負勘は戻っている」と興奮を隠し切れなかった。 平オールスターで落車して、前場所の平塚では決勝進出を逃した。今回は勝負勘を取り戻すため、初日特選はあえて単騎戦を選択した。決勝も小川勇介には付けずに単騎。「最低中団にはいないと。隙あらば潜り込んでと思っているけど、一晩考えたい」。勝負勘が戻った筒井の動向に注目だ。

村上遼が２日目を１、２着にまとめ、得点率も９位タイに付けた。今節はＦ休み明けで、平和島も１６年７月以来２回目の参戦。長崎支部若手の中でも評価の高い素質を見せて、躍動感十分の走りを見せている。 初戦４着で、ある程度手応えもあったが、足を求めてペラを大幅に調整。「回ってからの押しが良くなりました」としっかり足を上向かせた。Ａ級復帰と平和島初優出へ向かって、全力投球する。

１０５期の菅章哉と磯部誠がそろって優出。「同期で頑張るぞ！」と肩を組んだ。 特に菅は前日１９位からの大逆転、パワーでも注目を集める。「もしかして自分が一番いいかも。戸田は前々回（１６年３月）差されて２着だったけど、カドからまくったので。ここの４号艇はチャンスです」と意気込む。対する磯部は「４が攻めたら１が抵抗するでしょ。そこをチョロ差しで（笑い）」と菅頼み？　いずれにしても菅が波乱の鍵を握る。

神山拓弥にＶチャンスが到来だ。準決１２Ｒはカマした吉田拓矢を巧追してワンツーを決めた。「とにかく拓矢のスピードがすごい。イエローライン付近を走っているのにまったくたれてこない」と走りをたたえた。 「２日目に１着を取れているし、もうここらで満足でしょう」と冗談を口にするほど、足も口もなめらかだ。決勝は諸橋愛もいるが、「栃茨」主張で吉田の番手。しっかりとかわして、１５年３月名古屋以来のＧ３優勝を決める。

寺田千恵は３年半ぶりの多摩川で、きっちりと優勝戦に乗ってきた。「多摩川で乗りやすいと思ったことがなかったけど、今節は乗りやすい。それぐらい来ている。上出来です」とターン回り中心にエンジンを仕上げてきた。 狙うは前節の若松に続いて、今年４回目の優勝だ。「落ち着いてレースができれば結果は出る。勝利の女神がほほ笑んでくれると思う。最後はシュッと決めたいですね。『やっぱりテラッチか』といわれるように頑張ります」。４コースカドから自在なハンドルさばきで抜け出してくる。