石野貴之(35=大阪)がインから会心の逃げを決め、今年初Vを手にした。オール大阪は15年8月の摂河泉以来3年ぶり7回目、ラピートカップは6年ぶり2回目、そして区切りの通算50回目の優勝となった。 強くて、手堅い石野が、地元ファンの前に帰ってきた。コンマ21とスリットは先行されたが伸び返して先制すると、バックで完全に突き放した。今年に入り勝てないプチスランプに陥っていた。住之江でも王将戦、太閤賞と予選落ちで“らしく”ない戦いが続いた。「足は完調だった。調子が上がらない中、地元で調整を合わせて勝てたので本当にうれしい。ようやく出口を抜け出せた感じです」と優勝の味をかみしめた。 同時に10日からのG1宮島周年、22日開幕のSG尼崎オールスターと続く戦いに弾みをつけた。表彰式でファンから「オールスターも頼むぞ!」の声が飛ぶと「頑張ります」と力強く応えた。