「VR(仮想現実)元年」と言われ始めて、はや数年。各社が高性能なVR用ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を開発、販売しているが、世間一般に普及している印象はない。VRはギーク層や技術者が関心を示しているもの。そんな印象が強かった。 真のVR元年はもう少し先ではないか──そう思っていたが、最近になって大きく状況が変わり始めてきた。VR世界と現実をテーマにしたスティーブン・スピルバーグ監督のSF映画『レディ・プレイヤー1』が大ヒット。映画を観た多くの人がVR世界「OASIS(オアシス)」に思いを馳せた。 そして2018年5月1日、誰でも使えるVRヘッドマウントディスプレイと言うべきデバイスが登場。Oculus社の「Oculus Go」だ。 ハイエンドPCや対応スマートフォンがいらないスタンドアローン型であり、価格は2万3800円(32GBモデル)。高性能でありながら、手頃な価格が人々の心を掴