満面の笑みで観客に挨拶したクバトは「私が生まれた村で起こった実話がモデルになっています。素晴らしい馬が盗まれたんです。犯人がなんのために馬を盗んだのか結局わからなかった。私はそのことを描けば素晴らしい映画になると考えました」と振り返る。観客から劇中で映画館がモスクとして再利用されることについて聞かれると「それも実話です。キルギスがソビエトの構成共和国の1つだった頃、私の村にも映画を上映していた小さな場所があったんですが、そこはモスクに変わりました。キルギスの小さな村でしばしば起こったことです」と返答。 タイトルにも使用されている馬について「元遊牧民であるキルギス人にとって、馬は大事な存在。『馬は人間の翼』という言葉もある」と述懐。キルギスの文化に関する質問が上がるとクバトは「ソビエト時代キルギスの文化は大切にされていなかった。私たちは自分の文化を奪われたと思っています。しかし、この映画は何