行方不明になった家族の写真を掲げて、中米不法移民への暴力に抗議する母親たち=メキシコ市で2011年8月1日、國枝すみれ撮影 今月1日、中米不法移民への暴力に反対する移民支援隊がメキシコ市の中央広場に到着した。約600人の移民が「血を流すのはもうたくさんだ」と書かれた十字架を掲げてデモ行進した。 メキシコ上院議員との面会で、ホンジュラス出身の女性が犯罪組織に誘拐され、移民局職員にレイプされたと訴えた。「目の前で仲間が殺された。腕を切り落とされた女性もいた。メキシコ政府は私たちを保護し、犯罪者を処罰してほしい」。移民が声を上げた。「私たちはゴミじゃない」 誘拐後、殺されたり、売春組織に売られる場合も多い。昨年8月には北部タマウリパス州の民家で72人の移民の遺体が見つかった。今春以降、遺体が埋められた穴が各地で発見され、タマウリパス州など2州で約500体の遺体が確認された。 移民局の統計によると