著者がアイヌ関連の精力的な研究者で有り本書が刊行されたことも知っていたが、先週新宿の紀伊國屋書店で偶然見つけてページを繰ると、「栗本」「ポランニー」が頻出している。購入し読んだ。栗本経済人類学に関心のある方にはお薦めしたい。 アイヌの沈黙交易―― 奇習をめぐる北東アジアと日本 ―― (新典社新書61) 作者: 瀬川拓郎 出版社/メーカー: 新典社 発売日: 2013/05/22 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る 瀬川によれば、沈黙交易の実在については疑問の声も有り、「ポランニーや栗本慎一郎のようにこれを実在の習俗と考え」る研究者がいる一方、「沈黙交易に関する資料は聞き書きばかりで、実証的に裏付ける証拠はきわめてとぼしい、とその実在を疑う研究者も少なくない」と言う。この議論は実は1979年の『経済人類学』第6章 沈黙交易でも触れられていて、 経済人類学 (1979年)