情報学の進展は、音楽をはじめとする文化的事象を、科学的な研究の対象とすることを可能にした。とくに脳科学と連携したその成果は大きく、「音楽とは何か」といった本質的な問題を考察する新しい材料が多出している。そこで、この講義では、最先端の情報学と脳科学を応用して、音楽に対する情報学ならではのアプローチの成果を学ぶ。主任講師らがこれまで蓄積してきた音響映像資料を多用し、一部スタジオでの実演を取り入れ、体験性情報を重視した講義とする。 ※テーマをクリックすると授業内容が表示されます。 第1回 音楽と情報学、音楽と脳科学 情報学や脳科学の著しい進展によって、音楽の情報構造を高い精度で分析して可視化したり、音楽が人間の脳に及ぼす影響を定量的に計測することが可能になりつつある。これらの客観性の高い研究手法は、音楽研究の新しい方法論として注目されている。情報領域から音楽にアプローチするこの講義の全体像を紹