ベルギーで発見されたネアンデルタール人の顎の化石。その歯石の遺伝学的分析から、古代人の食生活に関する手がかりが得られた。(PHOTOGRAPH BY ROYAL BELGIAN INSTITUTE OF NATURE SCIENCES) ネアンデルタール人が歯石予防用の歯磨き粉を使っていなかったのは幸いだった。 歯垢が石灰化した歯石は、私たちにとっては厄介者だが、人類の進化の過程を研究する微生物学者にとっては宝の山である。ベルギーとスペインで発見された3体のネアンデルタール人の化石に付着していた歯石から研究者たちが動物と植物と細菌のDNAを抽出し、その分析結果を3月8日に科学誌『ネイチャー』オンライン版にて発表した。論文によると、彼らが食べていた動物や植物のDNAのほかに微生物のDNAも含まれていて、彼らがどのように暮らし、どのような病気になっていたかについて、驚くほど多くの情報が明らかに
![ネアンデルタール人が鎮痛剤、歯石分析で検出 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/013ee6fad7bf90f3117cd2680d822be8a4fc15d9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnatgeo.nikkeibp.co.jp%2Fatcl%2Fnews%2F17%2F031000092%2Fph_thumb.jpg)