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ブックマーク / www.live-science.com (12)

  • 混ぜないで! 過炭酸ナトリウムと界面活性剤 ~泡と消える過炭酸パワー~

    洗濯槽にはびこった黒カビ退治のすさまじい効果が動画によって拡散され、一躍有名になった過炭酸ナトリウム。 使用後は炭酸ソーダと酸素、水という無害な物質に分解。「混ぜるな危険」の心配無し。生分解不要。環境への負荷が低い。それなのに殺菌漂白剤として優秀。至れり尽くせりです。 しかし、他のナチュラルクリーニング洗剤と同じく、過炭酸ナトリウムも使い方を間違えると洗浄力ががくんと落ちます。特に、混ぜないで欲しいのは「界面活性剤」です。 過炭酸ナトリウムと界面活性剤は相性が悪い 洗濯槽クリーナー 過炭酸ナトリウムが主原料の洗濯槽クリーナーの中には、界面活性剤を配合して大量の泡を発生させて高い洗浄力をアピールするタイプがあります。 しかし、洗濯槽の汚れやカビを落とすのは過炭酸ナトリウムから発生する活性酸素(殺菌漂白成分)です。発泡は活性酸素が働いた結果に過ぎません。それを、泡が立つほど良く落ちると勘違いし

    混ぜないで! 過炭酸ナトリウムと界面活性剤 ~泡と消える過炭酸パワー~
  • せっけんの香料を考える

    われわれ消費者は、わりに気軽に粉せっけんの香料は不必要で、有害かもしれないから抜いてくれと、せっけんメーカーにたのんだりしますが、これがメーカーにとっては大問題なのだということを、つい最近まで知りませんでした。 せっけんの原料は天然の油脂ですが、その油脂の種類や配合の割合などは、せっけんの性質を決める重要な要素であって、それぞれのメーカーの独得のものです。 天然の油脂というものは、常に一定の性質を持っているとは限らず、その原料の生物の状態などによっても少しずつの差がでてきます。原料の油脂の差は、香料さえ添加すれば大した問題ではなく、いつも同じ匂いのせっけんが作れます。しかし香料を使わないとなると、いつも原料の油脂を厳重の上にも厳重に管理しなくてはなりません。従って天ぷら廃油からは商品価値のあるせっけんは作りにくい(香料不使用の場合)そうです。われわれのグループに協力してくれるメーカーは、始

  • 【日本の石けん運動の歴史】合成洗剤問題研究会

    1980年、合成洗剤研究会から分かれた我々は、前述の通り大津で『合成洗剤研究会学術集会』を開催し、主だったメンバーで役員会を持ちました。その場で名称を『合成洗剤問題研究会』と決め、事務局は柳沢文徳先生が教授をしていた東京医科歯科大学難治疾患研究所疫学部門におくことになりました。 1981年7月、神田駿河台の全電通労働会館ホールで、合成洗剤問題研究会としては初めての会が開催されましたが、柳沢先生はこの会を『第5回合成洗剤問題研究会』と名乗りました。機関誌『合成洗剤研究』としては第1号で、この会誌の編集後記で柳沢教授は、次のように書いています。 「最近、滋賀県富栄養化防止条例、環境庁長官の通知で、有リン合成洗剤が追放され無リン合成洗剤が広がっています。無リン合成洗剤はリンを除いて、富栄養化のための合成洗剤でありまして、有害性をもつ合成洗剤の使用には変わりありません。この意味より、無リン合成洗剤

  • 【日本の石けん運動の歴史】合成洗剤研究会の分裂

    1977年、既に野に降りていた柳沢文正先生を始めとする、合成洗剤の害を調査研究している学者・研究者が集まって『合成洗剤研究会』を結成することになりました。多数の推薦で柳沢文正先生が第1回の会長になりました。その時、研究会は学者・研究者・技術者だけの学会にするべきだという一部の意見を退けて、消費者運動の人達も一緒に研究するべきだと主張された先生の意見が通り、第1回が4月23日に開催されました。 千代田区私学会館で開かれた研究会は、開会前すでに満席となり、座席数をはるかにこえて総数633名に達し、入場出来ずに帰った人が100名をこえました。その時私も『ウニ卵の発生による洗剤類の急性毒性実験』という発表をしています。 この研究会のまとめとして柳沢会長は「研究発表の内容は多種多様であったが、合成洗剤の強烈な毒性を指摘する一方で、脱洗剤の生活にアプローチしようとする実践的研究がめだった。これらの研究

  • 【日本の石けん運動の歴史】受難の先駆者

    1962年(昭和37年)1月24日のお茶の水医学会での発表に先立ち、1月11日その要旨が全国有力新聞に報道されました。それ以来各新聞紙上で連日のように、合成洗剤の有害・無害論争が交わされ、社会問題にもなりました。 東京都は東京都品衛生調査会中性洗剤特別専門委員会という長い名前の会を作り、会合を企画しましたが、メンバーに生化学者が一人もいないという柳沢文正先生の抗議から、1回目の会合は流れました。2回目は3人の専門家を加えて、62年2月26日に開かれ、そのうちの一人から「ABS(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム)は、健康人には何ら影響しないかもしれぬが、例えば肝臓が悪い人、衰弱した人、老人、幼児では、ABSが入れば悪い影響を及ぼし、それもABSで起こしたかどうか分からぬように生じまたは死ぬこともあり得る」と発言しています。その席でも、柳沢文正・柳沢文徳両博士は「石油系合成洗剤は決して無

  • 【日本の石けん運動の歴史】連載に当たって

    この連載を始めるに当たって、私と合成洗剤の拘わりを言っておきましょう。1971年頃、伊勢湾の中部以南の三重県側海岸を埋立て一大工業団地を造成しようという、三重県の中南勢開発計画が発表されました。当時、鳥羽市の水産研究所所長と水産課長を兼務していた私は、「これ以上伊勢湾をよごすことを許すわけには行かない」と市内の漁業者と共に反対運動を始めました。 そのためにも、鳥羽周辺の海洋の現状を把握しておく必要があると考え、71年から相当大掛かりな海洋調査を始めました。化学的分析に加えて同志社大学(当時)の小林直正先生が、瀬戸内海の環境調査で行ったウニの発生による海水の汚染調査も採用しました。そして生活排水に汚染されている海域の海水では、ウニの発生が阻害されることに気づきました。その他の事例からもこの原因が合成洗剤にあることが、容易に推測されました。それから私と合成洗剤とウニの腐れ縁が始まったのです。

  • 【日本の石けん運動の歴史】合成洗剤追放運動のそもそもの始まり

    1961年(昭和36年)春、東京都衛生研究所臨床試験部長・柳沢文正のもとに、一人の中年のご婦人が訪れました。このご婦人の為に柳沢先生は職を追われ、他人から見たら一生を棒に振ったような結果になります。色恋沙汰ではないことは始めにお断りしておきましょう。 一見して胃腸に障害があることを見抜いた先生は、薬剤より生活が大切な事を話し、キャベツ(ビタミンU)のしぼり汁に胡麻油を少し加えて朝夕コップ1杯づつ飲むようにすすめました(胃潰瘍の方は試してみてください・筆者注)。数週間後再び訪れたこのご婦人を見て、先生はびっくりしました。前と違って顔色が黒くなりシミが増え、疲れた様子でした。「先生のお話の通り、朝夕キャベツのしぼり汁を飲み続け、お蔭様で胃腸の調子はすっかり良くなりましたが、疲れやすくなり顔や手足にシミが増えました。」と言うのです。不思議に思って良く聞くと、「野菜には寄生虫や農薬が多いと言うの

    jiangmin-alt
    jiangmin-alt 2016/09/09
    "1961年(昭和36年)春、東京都衛生研究所臨床試験部長・柳沢文正のもとに、一人の中年のご婦人が訪れました。このご婦人の為に柳沢先生は職を追われ、他人から見たら一生を棒に振ったような結果になります。"
  • クエン酸とは

    クエン(枸櫞)とは、柑橘類の一種 ナチュラルクリーニングでは重曹と並んで人気のアイテム、クエン酸。 枸櫞(くえん)というのは、中国産のミカンの一種。その名の通りかんきつ類や梅干しなどに多く含まれ、爽やかな酸味があるので品添加物やサプリメントの原料としてもよく用いられます。 工業的にはデンプンや糖をコウジカビの一種で発酵させて作られます。 水垢を溶かしたり、悪臭を中和したり クエン酸は酸性なので、カルシウムなどを溶かしたり、アルカリ性の物質を中和したりする働きがあります。それを利用して水回りの白い汚れを掃除したり、電気ポットの掃除に使われたりします。 石鹸洗濯の仕上げ剤や、石鹸シャンプーのリンスとしてもよく知られていますね。トイレのアンモニア臭もアルカリですから、これを中和して消すのも得意です。 「ツーン」とした刺激臭が無い 同じ酸性の物質では酢の成分である酢酸(酢の酸味成分)もよく知られ

    クエン酸とは
  • 血液汚れの洗濯

    血液汚れは時間の勝負 血液汚れは、時間が経てば経つほど落としにくくなります。できるだけ早く処理することが大切です。 応急処置:アルカリへの浸け置き 汚れが付いた応急処置としては、セスキ炭酸ソーダを溶かした水に浸しておきます。 血液の主成分であるタンパク質がアルカリによって分解され落とし易くなります。 浸け置きが出来ないとき 汚れた場所にアルカリスプレー液を拭きかけておくだけでも汚れ落ちが違ってきます。 外出中に交換した使用済の布ナプキンもアルカリスプレーで処理しておくと後が楽です。 石鹸で洗う 出来るだけ早い内に石鹸でしっかり洗います。 このとき、40℃以上の熱いお湯は使わないようにします。タンパク質は熱で凝固するため、却って落としにくくなります。 血液の染みの落とし方 染みになったら過炭酸ナトリウム(酸素系漂白剤)で漂白します。 大根おろしでも 古くなって落ちにくくなった血液の染みは、大

  • 石けん洗濯の達人 (石けん洗濯の達人~洗濯機でのふだんの洗濯を上手に~)

    洗濯物の仕分け 以下の様な洗濯物は別洗いがお勧め。 特に汚れの激しい物 泥だらけの運動着と白いワイシャツを一緒に洗うと、ワイシャツに汚れが移る恐れがあります。 ウールや絹、繊細な衣類 手洗い、または洗濯機の「手洗いモード」などで丁寧に洗います。 色が出そうなもの ジーンズ、濃い色のTシャツなどは洗濯液に色が出て他の衣類を染める恐れがあります。特に綿素材の濃い色の衣類は要注意です。 上記以外であっても、濃い色の製品を初めて洗う時は色が出やすい傾向にあります。 水量と洗剤量の決定 水量の決め方 迷ったら水を多めにしましょう。詰め込み気味になるとうまく洗えません。 洗濯機の自動計量を利用する。 洗濯物の重量から自分で水量を決める 洗濯物を抱えて体重計に乗り、出た数字から自分の体重を引く。 洗濯機の蓋の裏側や体の側面に印刷されている水量を参考にする。取扱説明書で調べる。 必要なら洗濯開始後に水・

    石けん洗濯の達人 (石けん洗濯の達人~洗濯機でのふだんの洗濯を上手に~)
  • 洗濯用無添加石けんにアルカリ剤は必要ですか?

    アルカリ剤追加がお勧めの理由 石鹸液をアルカリ性に保つ アルカリ剤には洗浄液をアルカリ性に保つ「アルカリ緩衝作用」があります。アルカリ剤が適量溶けている液には、多少の酸性物質が入ってきても洗浄液が大きく酸性に傾くことはありません。 石鹸はアルカリ性の環境下で初めて洗浄力を発揮する為、液性を適切に保つアルカリ剤の併用は理に適っています。 アルカリ剤が無いとこうなる 石鹸液が汚れによって酸性に傾き易くなり、洗浄力が弱まる。結果、黒ずみや臭いが出る。 石鹸液が酸性に傾くと石鹸カスの一種「酸性石鹸」が出来やすくなる。酸性石鹸は繊維に残留し、黒ずみ、ベタつき、臭いの原因になる。 液のアルカリ性を保つ為にはその分多めの石鹸を使う必要がある。有機物である石鹸は、無機物であるアルカリ剤よりも環境に掛ける負担が大きい。 アルカリ剤にも洗浄力がある アルカリ剤は油脂を乳化し、タンパク質を分解する作用があります

  • 界面活性剤とは - 石鹸百科

    界面活性剤とは 作用と洗浄のメカニズム 性質の異なるもの同士をなじませることができる界面活性剤。その基的な性質や汚れ落としの作用、洗浄以外の使い道などについて解説します。 界面活性剤の基礎知識 石鹸も界面活性剤の仲間です。界面活性剤が汚れを落とすメカニズムや泡の立つ理由など。洗浄以外の使い道についても解説します。 界面活性剤とは 界面活性剤の作用(1) 界面吸着と表面張力の低下 界面活性剤の作用(2) ミセル形成と可溶化 界面活性剤の作用(3) 乳化と分散 洗浄における界面活性剤のはたらき 泡と洗浄 洗剤以外にも界面活性剤が使われているの?

    jiangmin-alt
    jiangmin-alt 2006/03/25
    石鹸
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