金融機関が手元資金として日銀の口座に預けたままになっている資金の残高が、過去最高を更新し、日銀が続けている金融緩和による資金が、企業への貸し出しなどに十分回っていない実情を浮き彫りにしています。 銀行や信用金庫などの金融機関は、企業に貸し出したり債券などの金融商品に投資したりしていない資金を、日銀に開いている「当座預金」の口座に預けています。 この当座預金の残高が、26日、前日に比べて9400億円増え、43兆4900億円に達したことが分かりました。 これは東日本大震災のあと、日銀が市場の動揺を抑えるために大量の資金を供給したときの残高を上回って、過去最高を更新しています。 日銀の「当座預金」は、預けても金利が低いため、本来、金融機関は、より高い金利が見込める企業への貸し出しなどに回し、「当座預金」の残高は少なくとどめようとするのが一般的です。 しかし、この残高が過去最高を更新したことで、日