一つのPDFファイルで、日米両方のアマゾンで本をつくってみた。アマゾンが提供するPrint On Demand(以下POD)のシステムをつかっての本づくり。PODの仕組とは、本のプリントデータを印刷所(この場合アマゾン)が保管し、注文があったときに1冊ずつ印刷機にかけるというもの。印刷機の進歩もあって、仕上がり、コストともに充分使えるものになってきたようだ。 PODの利点は何かといえば、版元が在庫をもたなくていいこと、絶版がないこと、本をつくるのに予算やコストを考えなくていいこと、本の発送はコストも含めてアマゾン側が請け負ってくれること、望めば一つの印刷元データで世界中で印刷が可能なこと、などが上げられる。ある意味、本づくりの根本が変わるようなことである。これまでのように、ターゲットとなる層を想定し、印刷部数を決め、売れた場合は重版をし(あるいは品切れ、絶版状態のまま保留し)、ということが