戦国大名今川氏の最後の当主、今川氏真(うじざね)(一五三八~一六一四年)が詠んだとみられる和歌が記された古文書が、島田市博物館で見つかった。同館によると、静岡県内で戦国時代の文書が新たに見つかるのは珍しい。戦国武将としての評価は低い氏真だが、文化人としての側面がうかがえる貴重な資料という。 氏真は、現在の静岡県や愛知県の一部を支配した今川義元の嫡男。桶狭間の戦い(一五六〇年)で義元が織田信長に討たれると、今川氏は、武田氏と徳川・織田氏に挟まれて衰退、氏真は関東の北条氏や徳川氏を頼ることになり、独立した大名ではなくなった。武将としての大きな活躍はなかったものの、和歌を多く詠み、京の公家とも交流が深く一級の文化人だったされる。 島田市博物館の岡村龍男学芸員によると、見つかったのは、縦二九・八センチ、横四三・五センチの和紙で市内の旧家から博物館に寄贈された。徳川氏の支配下で一時、牧野城(諏訪原城
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