「薄型テレビはコモディティ化が進んだ製品だ」なんてことが言われるようになってきた。コモディティ化とは、簡単に言えば「どのメーカーのどれを買っても機能的、性能的にはそう大差ない」ということだ。 クルマもそう。日本国内で制限速度内で走る限りは、目的地にまでかかる時間は軽自動車も普通車も変わらない。日本の自動車保有台数の40%が軽自動車になりつつある、という話にも納得はいく。 しかし、そういう今だからこそ「夢を見せて欲しい」と思ったりもする。クルマならば時速300kmで走れるスーパーカーなんかができそうだ。時速300kmで走れる車は、当然、時速100kmでの走行安定性がこの上なく良いし、乗り味も上質だ。スーパーカーも移動手段の乗り物として普通のクルマと変わらない。しかし、その乗車体験が上質、あるいは官能的だと、「移動する目的」で乗るのではなくて「楽しくなるから乗る」…というふうになってくる。 薄