小ロットの低価格部品を中国で調達し,問題に直面する日本メーカーが増えている。価格交渉で低価格に抑えたものの,品質が粗悪だったり,逆に価格交渉で十分値切れなかったり。日本メーカーには原価計算する力が必要だ。(本誌) 遠藤 健治 海外進出コンサルタント 最近,使用個数の多い大ロットの部品だけでなく,小ロットの部品まで中国から調達する日本メーカーが増えています。もっと部品のコストを削減したいという開発側の願いに加え,やむにやまれぬ事情があります。利幅の薄い小ロット部品の生産を中止する日本の部品メーカーが増え,中国の部品メーカーに頼るしかないという状況に日本メーカーが置かれつつあることです。 ところが,この小ロットの低価格部品の取引で失敗してしまう日本メーカーが目に付きます。日本メーカーの購買担当者と,中国の部品メーカーやその商社の担当者との話し合いが泥沼化し,やっと取引が成立したかと思えば,納入