【ワシントン=黒瀬悦成】英フィナンシャル・タイムズ紙は15日、米特殊作戦チームが今年5月、国際テロ組織アル・カーイダ指導者ウサマ・ビンラーディンのパキスタン国内の隠れ家急襲の際に使用し、故障のため現場に遺棄した最新鋭ステルスヘリを中国軍技術者が調査していると報じた。 パキスタン軍統合情報部(ISI)が中国からの調査要請を認めたもので、急襲作戦を受けて悪化している米パ関係がさらに冷却化する恐れが出てきた。 問題のヘリは、多用途ヘリUH60ブラックホークの改良型。急襲作戦の際、ビンラーディンの隠れ家の敷地周辺に不時着して飛行不能となり、米作戦チームが撤収の際に爆破した。 同紙によると、中国技術者はヘリの残骸を調査したほか、レーダー波を吸収する機能があると見られるヘリの外板の一部を持ち帰ったという。 ヘリは後部ローター部分などが燃えずに残っており、米政府はパキスタンに対し、残骸の返還を求めると共