日弁連コンピュータ委員会シンポジウム2008 P2Pネットワークと法的問題 〜Winnyをめぐって〜 コンピュータとコンピュータを直接結ぶネットワークの接続方式である「ピアツーピア(Peer to Peer)」を省略して表現される"P2P"という言葉が最近注目されています。 インターネットは、サーバーが多数のコンピュータに接続される方式で、主に情報の検索と収集という利用がなされていましたが、「ナップスター」や「ファイルローグ」といったP2P方式のファイル共有ソフトの登場により、ネットワークに接続している不特定多数のコンピュータ端末間で手軽にデータをやり取りできるようになり、日米で著作権侵害訴訟が提起されるなど法的紛争が多発しています。特に、最近は、「Winny」による著作権侵害についてソフト開発者が刑事責任を追及されたり、「Winny」を介した情報漏洩が頻繁に報道されたりして、社会的関心