ストックホルム──スウェーデン王立科学アカデミーは6日、今年のノーベル物理学賞を、光ファイバーと電荷結合素子(CCD)センサーの研究で、チャールズ・K・カオ、ウィラード・S・ボイル、ジョージ・E・スミス氏の3氏に授与すると発表した。 授賞理由は、カオ氏が「光ファイバーにおける光伝送の画期的な業績」、ボイル氏とスミス氏が「イメージング半導体回路、電荷結合素子(CCD)センサーの発明」。いずれも、現代のネットワーク社会に欠かせない基盤を築いたものと評価された。 英国の通信研究機関STLならびに香港中文大学のカオ氏は、1966年に光ファイバーの画期的な可能性を発見。ファイバーの材料に純粋なガラスを利用すれば、大容量の光信号を100キロメートル以上の長距離にわたって伝送できることを計算した。 当時、入手可能なファイバーの伝送距離はわずか20メートルほどだったが、カオ氏の研究を契機に多くの研究者が光