かつての医学常識は絶えず変わっている 昔の常識がどんどん変わることがあります。それは目の世界でも同じです。例えば、昔は眼科の治療と言えば目を洗うことでした。“目洗い医”と揶揄(やゆ)されることもあるぐらい眼科はよく目を洗っていたのです。今では「眼科にかかって定期的に目を洗っている」などという話を聞くことはないでしょう。 そこにはいくつか理由があります。以前は効果的な点眼の抗生物質がなかったので、ひとたび感染を起こすと細菌を殺す方法がありませんでした。できることと言えば、定期的に目を洗って物理的に菌を減らすことぐらいだったのです。一方、現在は効果的な抗生物質の点眼薬があるので、細菌感染時には、点眼薬を処方するだけで治療が終了します。 感染症だけではありません。読者の皆さんは子どものころ、「プールに入った後は目を洗うように」と指導された経験がありませんか? プールサイドに目を洗うための水道蛇口
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