90年代後半,ソリューション・プロバイダはASPサービスに乗り出し,多くが頓挫した。今は当時とは違う。いつでもクラウドに移行できるデータセンターが,いくつも生まれている。クラウド時代のシステム提案のあり方が今,問われている。 「ASPが突き付けた売り切りビジネスの崩壊」。これは「日経システムプロバイダ(現 日経ソリューションビジネス)」が今から9年前,1999年9月3日号に掲載した特集のタイトルである。アプリケーションをネット上でサービスとして提供するビジネス形態は,今はSaaS(Software as a Service)と呼ばれることが多いが,当時はもっぱらASP(Application Service Provider)と呼ばれていた。 ASPは,ハードウエア/ソフトウエアのインテグレーションを手掛けてきたソリューション・プロバイダのビジネスモデルを,足下から揺るがすインパクトを秘め