郵政公社へのサービス提供が大きな話題となったのは 2年前の春。以後も着々と市場を広げ、国内契約者数は 1,000社、ユーザー数は目標の20万を超えたと推定され ている。なおかつ、政府の緊急経済対策を“追い風”に、 官公庁からの受注が好調に推移しており、図らずもSaaS が不況に強いビジネスモデルであることを証明して見せ た。さて、次の展開としてクラウドコンピューティング はどうなんだろう? 宇陀氏の見解を聞こう。 この記事は、今年7月24日、日本を代表する大手製 造業約30社のIT部門担当者で構成する「明日のIT を考える会」第11回定例会での講演を中心にまとめた ものである。あえて“中心に”と断ったのは、筆者も講 演者の一人としてセッションを持ったので、会合の前後 に宇陀氏と親しく言葉を交わす機会があったためだ。特 に会合後の懇親会では、筆者の目の前に宇陀氏が陣取っ たため、あれこれと講