サプライチェーン・マネジメント(SCM)システムは、企業にとって“生命線”とも言えるシステムだ。システムが停止したり重要情報が漏洩したりすれば、事業の継続さえ危ぶまれることになるため、外部のベンダーにその管理をゆだねるのは非常にリスクが高すぎると考えられてきた。だが、最近はそのSCMシステムにおいても、SaaS(Software as a Service)を採用する動きが広がっている。本稿では、オンデマンド型SCMソフトウェアを導入した2社の事例を参考に、導入にあたって注意すべきポイントを整理してみたい。 メリディス・レビンソン ● text by Meridith Levinson オンデマンド型SCMソフトウェアの導入は“最後の選択肢!?” 今から4年前、川崎重工業の子会社である米カワサキ・モータースは、一部のディーラーから強い不満を買っていた。オートバイやATV(四輪バギー)、水上バ
「利益率50%のソフト会社にする」。こう意気込むのは、SCM(サプライチェーン管理)ソフトを開発・販売するフェアウェイソリューションズ(東京都中央区)の柴田隆介社長だ。システム販売会社ウッドランドの創業者でもある柴田氏が、なぜフェアウェイソリューションズを設立したのか。その背景を探るとソフト業界の課題と展望が見えてくる。 柴田氏によると、パッケージをベースにしたカスタマイズのビジネスモデルでは、利益率の向上に限界があるという。事実、システム販売会社の営業利益率はせいぜい5%である。そこで、ウッドランド時代にシステム開発の生産性を高めるために、ソフトの部品化などに取り組んできた。だが、相手の要望を聞いて開発する方法は、「自分達の製造コストとなる工数から価格を決めるので、低い利益率から脱しきれない」のである。 さらに、柴田氏は10年ほど前から会計や販売など事務処理系システムの構築に物足りなさを
最近のコンピュータ業界で,またまた新しい3文字キーワードが注目されている。それが「SMB(Small and Medium Business)」である。特に大手コンピュータ会社が中心に使っており,「我が社はSMB市場に本格的に取り組む」などといったキャッチ・コピーが聞こえてくる。 このSMB,何のことはない,日本語に直せば「中堅・中小企業」である。「漢字で中堅・中小企業と書くと,どうも野暮ったいイメージだが,SMBと横文字になるとスマートで先進的な印象を与えそう」と考える人が多いのだろうか。 かつての大手都銀の姿に似ている市場 もちろん,今までも多くのコンピュータ会社,特に地方や地元に拠点を置くような中堅・中小のコンピュータ会社はSMBを最初からターゲットにビジネスしており,いまさら新しいことではない。それが最近はSMBのキーワードで大手コンピュータ会社が積極的に乗り出している点が特徴であ
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