2010年の年末に『イシューからはじめよ』を出版した。何ヶ月か後、歴史的な大地震(いわゆる311)が来た。大津波の死者・行方不明者は無数、フクシマは爆発する、東京は計画停電が始まるしで、何がなんだか訳のわからない不安と混乱が世の中を覆い尽くしていた。随分目先のしかも全体観のない議論ばかりが行われていて不毛だと感じ、10日あまり経ったところで課題の全体観を俯瞰したブログエントリを書いた。 kaz-ataka.hatenablog.com 今見てもそれほど大きな違和感がない。初動、その後の対応の残念さ、せっかくの刷新にもうまく繋げられたとは言い難かったことも明らかになっているのだが、それは一旦おいておこう。 _ いま僕らを襲っているのは歴史的には人類最大の死因の一つ、疫病だ。 拙著『シン・ニホン』が2月20日に世に出たときはまだ中国と日本のダイヤモンド・プリンセス号にほぼ閉じた話だったが、現在