バブル崩壊でも常に涼しい顔をしていた経理部長 時はさかのぼり、私が大学生だった頃の話です。 1980年代末、バブルの全盛期でした。空前の“超売り手市場”の中、ある外資系の銀行に就職しました。 もともと外資系に就職してバリバリ働きたかった、ということではありません。人付き合いがわずらわしくなく、かつ転勤の可能性もないということで選んだ会社です。 というのも、私は社会人として2年くらい働いたら大学院で勉強をするつもりでした。 資格を取ることなど夢にも思わず、「とりあえず仕事には困らないだろうし、好きなことをやろう」。それくらいの感覚で社会人になってしまったのです。 ですが当然、現実はそんな甘いものではありませんでした。 私のいた会社では、新人だからといって何を教えてくれるということはありませんでした。 わからないことは許されず、完全に放置されます。簿記などの必要な知識は自分で身につける必要があ