これまでに作った曲の数は、「今は1万ぐらいと言うてますけどね。裏のとりようがないから」と笑うキダ・タロー=杉本昌大撮影 「浪花のモーツアルト」とも呼ばれる作曲家、キダ・タローが、60年に及ぶ音楽活動の集大成となる3枚組みCD「キダ・タローのほんまにすべて」を出した。「これ売れんなんだらどうしょうか……」という労作だ。(田中誠) 今後の目標「ショパンの足元に届く曲…」 「日清出前一丁」「かに道楽」などのCM、「プロポーズ大作戦」「2時のワイドショー」などテレビやラジオ番組の主題歌、そして、「アホの坂田」「ふるさとのはなしをしよう」といった歌謡曲。これまでに手がけた膨大な曲の中から100曲を収録した。 1992年に発売された同じ趣旨の2枚組みが廃盤になったため、それ以降に書いた曲も収録して、3年がかりで制作した。 思い入れのあるのは、女性コーラスグループ「スリー・グレイセス」が歌った、家庭塗料