『男子の性教育』著者・村瀬幸浩さんインタビュー(中編) 「セックスは本能じゃない」 男性を取り巻く、絶望的な性教育環境 男性も性に関して悩みを抱えている。前回に引き続き、『男性解体新書』『男子の性教育』(いずれも大修館書店)などの著書を持つ元一橋大学非常勤講師の村瀬幸浩さんに、大人の私たちが考えるべき性教育のありかたについて話を聞く。 【前編はこちら】精液への不快感、見過ごされる性被害… 置き去りにされる男の性の悩み 精通・初潮後は、異性の親は介入しないこと ――思春期以降の男の子にとって、母親の介入が害になるというと? 村瀬:基本的に、子どもが精通・初潮を迎えたら異性の親はなるべく子どもの世界に入りこもうとしない方がいい。お母さんの場合は特に、自分のお腹で子どもを育てた経験があるので男の子はいつまでも男の子。男性として見ないので危ないです。精通・初潮は子どもの体と心に革命が起きていると思