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書評に関するk-p_aoikumaのブックマーク (14)

  • 絢爛たる罠 『凶天使』野阿梓 - 困ったモンだ:楽天ブログ

    2005年09月30日 絢爛たる罠 『凶天使』野阿梓 テーマ:今日どんなをよみましたか?(87427) カテゴリ:読書 凶天使(上・下) 野阿梓 ハヤカワ文庫 アラスジ:熾天使・セラフィは上帝より、時空の歪みの原因を探る命を受ける。美神・アフロディトが怒りに任せ引き起こそうとしていた最終戦争が、歪みの元と知る。そして、その怒りを静める為、諸因の端となった罪人・ジラフの探索を引き受ける事となった。ジラフ―“龍”はあらゆる手段で身を隠し、逃亡を図る。人間界深くへまで降りたって。至高の天界住人であるセラフィも、人的存在に受肉し、龍を追う。そして遂に、追い詰める。或る天才の思考の中に逃げ込んだ龍を。龍は“天才”の言葉を刺激し、天才は“龍”を言葉で操る。天才―稀代の言葉の錬金術師シェイクスピア。国家とは、愛とは、戦いとは。壮大なスケールで語られる、日SF屈指の名作。 PCが使えなかった間も、読書

    絢爛たる罠 『凶天使』野阿梓 - 困ったモンだ:楽天ブログ
  • 舞面真面とお面の女/ネタバレ感想|黄金の羊毛亭

    2010年発表 メディアワークス文庫 の1-2(メディアワークス) 書は、「一月 一○日」の章で一旦は謎が“現実的に解明”された後、最後の「一月 一二日」の章では面が妖怪だったという“オカルトな真相”が提示される、二段構えの構成となっています。現実的な謎解きの後にオカルトな結末を用意するという趣向そのものについては、ミステリファンであればいくつもの前例(*1)を挙げることができると思いますが、それらの大半がどんでん返し/サプライズを狙ったものであるのに対して、書はそれとはやや違ったところがあるように思われます。 例えば、面を被った“みさき”の不自然に時代がかった口調(*2)や、面の口元におちょこを持ってきただけで“飲んでいる”という奇妙な振る舞い(93頁・他)など、随所に“真相”を匂わせる部分がありますし、“みさき”の“これはな、妖怪の面なんだよ”(198頁)という台詞などは必要以上に

  • 『トリックスターズ』読了 - 積読を重ねる日々

  • すぺくたさんと!

    すぺくたさんと! 見たものを記録しておくためのただの備忘。ろくなことは書かない。

    k-p_aoikuma
    k-p_aoikuma 2012/09/03
    "この作品を期に、あらゆる人々は伊藤計劃を名乗る文字列とは決別すべきである" こんなにわくわくした書評は久々だった。Twitterに書かれなくてほんとよかったなと。
  • 最近読んでいたミステリ - Close To The Wall

    メジャーな感じの小説をざっと読んでみようと思ってそういうのをぽつぽつ集めてたら、ミステリジャンルのものが溜まったのでまとめて読む。前々からミステリは苦手なジャンルという印象があって、何がダメなんだろうな、と思いながら読んでいた。 松清張 - 点と線 点と線 (新潮文庫) 作者: 松清張出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1971/05/25メディア: 文庫購入: 5人 クリック: 96回この商品を含むブログ (181件) を見る言わずと知れた有名作品。殺人事件の周辺にいた鉄壁のアリバイを誇る人物を、刑事は逆に怪しんでじわじわと追求していく。穴を開けたと思ったらより大きな壁が現れ、それでもそこに小さなほころびを見出して、というアリバイ崩しの経過が丁寧に語られていくところが面白い。社会派のはしりとも言われているけれど、犯人の動機がそうだというだけで、深く突っ込んではいないので、今読むと社会

    最近読んでいたミステリ - Close To The Wall
    k-p_aoikuma
    k-p_aoikuma 2011/12/22
    『ハサミ男』と『翼ある闇』は気になった。
  • 水見稜『マインド・イーター』 - katosのブログ

    マインド・イーター[完全版] (創元SF文庫) 水見 稜 東京創元社 2011-11-19 売り上げランキング : 9496 Amazonで詳しく見る by G-Tools これって、そんなに傑作ですか? たしかに、かなりよくできた宇宙ホラーSFだとは思ったし、読んでいるあいだは(会話の耐えがたい陳腐さに我慢すれば、ホラーとしてのストーリー展開は)まあそれなりに楽しめたけど、「日SFの達成」みたいな評価には「なんで????」というのが正直なところ。世界観の大枠になっている脈動宇宙論が古くさいのはまあ良いとして、ビッグバンの失敗がなんたらで「憎悪」がどうのこうのってのは何の比喩だか全然わからんし、まあそれはそういう話だと受け入れたとしても、だからどうなのという気しかしなかった。「生命」だの「精神」だの「心」だのといった素朴な物象をマジで信仰していることが大前提の書きっぷりにもついていけない

    水見稜『マインド・イーター』 - katosのブログ
    k-p_aoikuma
    k-p_aoikuma 2011/12/18
    星ぼしの荒野から/砂漠の惑星
  • マインド・イーター - 基本読書

    これは素晴らしい。 僕の中ではぶっちぎりで今年ベスト(いや、まだ天冥の標が出るからわからない)。小説というのはここまで出来るものなのか…と読み終えて呆然としてしまった。 文章は「この一行を書くのにどれだけの時間をかければ到達できるんだ」という程の密度で展開し、構成は一度読んだ後に読み返すと最初からすべてが計算され尽くしていることを知らされ恐ろしくなる。知見は新しく、誰も書いたことがないような発想でもって支えられている。 その全てが高いレベルで達成されていて飛浩隆先生が解説にて『『マインド・イーター』は、疑う余地なく一九八〇年代の日SFが成し遂げた最高の達成のひとつである』といった理由がわかる(余談だけど飛先生がTwitterでこの作品に解説を書いたと読まなかったら出版されたことに気が付きすらしなかったかもしれない。ありがたい) 書はメインストーリーとしてマインド・イーターと称されるよく

    マインド・イーター - 基本読書
  • みだれめも

  • イリーガル・エイリアン / ロバート・J・ソウヤー - 誰が得するんだよこの書評

    ソウヤーの最高傑作。 ファースト・コンタクトもの。エイリアンの滞在する施設で、地球人の惨殺死体が発見され、容疑者としてエイリアンが逮捕されてしまう。相手がエイリアン? 知るか! 裁判だ裁判!……というストーリー。さすがのコモン・ローもこれには苦笑い。SFとしてよりも異色の法廷ミステリとして楽しめました。 一応殺人事件なので、みんなマジメに陪審制の裁判に取り組むんですが、その過程がシュールで笑えます。主人公はエイリアンを弁護する側に立って闘うことになるんですが、法律的な話をすると全てギャグに聞こえてしまう。たとえばエイリアンに「心神喪失」は適用できるのか? 人間の基準で気がふれているということをたとえ立証できてもそれがエイリアンの基準でごく正常のことだったらどうすればいいのか? とか。法学部生ならにやりとできますよ。 ほかにも、検察側と弁護側が陪審員候補向けに作った質問表なんかが笑えました。

    イリーガル・エイリアン / ロバート・J・ソウヤー - 誰が得するんだよこの書評
  • 異星人の郷 / マイクル・フリン - 誰が得するんだよこの書評

    現代の統計歴史学者が中世ドイツの滅びた村を調べているうちに、異星人とのファーストコンタクトの史実を発見するという話。紙幅の大部分が、中世の神父と異星人クレンク人との交流で占められており、カルチャーショックがすごいです。 なにせこの神父ときたら、異星人をキリスト教に改宗させ、洗礼しますからね。気合入ってます。最初は、異星人の異形に驚き、「こいつら悪魔なんじゃないか」とビビっていますが、異星人が遭難して負傷していることに気づくと、汝の隣人を愛するわけです。聖なるかな神父。理知的じゃないか。まあ、中世の神学者は同時に自然哲学者でもありますから、このような対応もできるのは当たり前なのかも知れません。面白いのは、異星人と神父の宗教問答。異星人の仲間が死んだシーンではこうです。 野営地に戻ると、クレンク人のイルゼが近づいてきた。「神父、おまえたちの“天から来た領主”に忠誠を誓った者はふたたび生きられる

    異星人の郷 / マイクル・フリン - 誰が得するんだよこの書評
    k-p_aoikuma
    k-p_aoikuma 2011/07/01
    “とくに無宗教の日本人からすると、異星人のほうに親近感がわきます” “キリスト教・中世の慣習・宇宙物理学に詳しくなれる教養小説を求めているなら、本作は外せません” 禿同。
  • 個人主義と経済秩序 / ハイエク - 誰が得するんだよこの書評

    これは当にいいですよ。古典の名に値する。とくに収録論文の「社会科学にとっての事実」は文系なら全員読むべき。 ハイエクによれば知識というものは「存在する」ものではありません。むしろ、知識は個々の人間によって「意思決定される」ものです。これだけだと意味が分からないと思うので、まず知識の前提である「事実」について考えてみましょう。僕たちは「事実」をどのように認識しているのでしょうか。 歴史上の「事実」というとき、われわれはそれによってなにを意味するのであろうか。人間の歴史にかかわる事実は、われわれにとって物理的な事実として意義があるのだろうか、それともなにか他の意味において意義があるのであろうか。ウォータールーの戦い、ルイ十四世治下のフランス政府、もしくは封建制度とはどのような種類の事柄であるのか。(中略) ナポレオン親衛隊の展開の末端から少し離れたところで自分の畑を耕していた人はウォーター

    個人主義と経済秩序 / ハイエク - 誰が得するんだよこの書評
    k-p_aoikuma
    k-p_aoikuma 2011/06/03
    (文字通り)あとで読む。
  • 「ねじまき少女」 パオロ・バチガルピ | 族長の初夏

    堪能しました。エネルギー資源不足と環境汚染にあえぐ近未来都市バンコクの混沌、そこに暮らす人々の悲哀や怒りや欲望を複数POVで緻密に描いていく、亜熱帯ムード満点の群像劇。「最近の小説でギブスンっぽいやつを読みたいんだが」という人には、まずおすすめの一品かと。 記録的な勢いでSF賞をとりまくった米国でのヒットに比べて、日での反応はやや戸惑いまじりのようにも見えますが、これは宣伝文句(「グレッグ・イーガンとテッド・チャンを超える云々」)に語弊があるのかもしれません。実際に読んでみたら、イーガンやチャンのような論理SF?的な方向性の小説ではまったくありませんでした。ひきあいに出すなら、やはりギブスンあたりがよいでしょう。都市の底辺層を顕微鏡的に観察していく視点や、先端技術と妙な日観のまじりあったおかしな東洋的エキゾチシズム。いかにもサイバーパンクっぽい香り。 しかし、往時のサイバーパンクを髣髴

    「ねじまき少女」 パオロ・バチガルピ | 族長の初夏
  • 思考と行動における言語 - 基本読書

    書の目的は、読者の前に、われわれが話し手または聞き手として言語的コミュニケーションの機構を使い、またはそれに使われている形の幾つかを示そうとしたものである。こうした機構をいかにあつかうことを望むか、それは読者の選択次第である。 僕が今まで何冊のを読んできたのかはわかりませんが、3000〜4000冊ぐらいかな? こうした冊数に特に意味はありませんが、その上で聞いていただければ、ことノンフィクション、思考を深めてくれる分野において、この『思考と行動における言語』は最もピカーな一冊だと思います。読んでいると非常に役に立つ。それは思考の枠組み、考えるときにつかう言語のルールについて考えるだからだろう。我々はいかにして考えているのかというもっとも根源的なテーマなのです。 文法を学ぶのではなく、伝達文の内容と目的を学ぶのです。なぜ我々は、そのコンテンツを伝達しなければならないのか、またいかにして

    思考と行動における言語 - 基本読書
  • 21世紀の『タイムリープ』になれるか? ―『サクラダリセット』のすすめ― - レスター伯の限界

    『今年はラノベも積極的に読むぞ』という目標をぶちあげたので、 年始のアキバで色々と買ってみました。 にもかかわらず、正月は風邪でリアル寝正月だったために、 実家にいる間には一冊も読めないまま帰省するはめに。 京都に戻ったら時間がなくなるので新幹線で一冊でも読もうと思い、 手に取ったのが今回紹介する『サクラダリセット』。 しかし、これがまあ、個人的なツボを抑えたいい作品だったのですよ。 そこで、主に僕のような90年代の電撃作品が好きだった人向けに、 『サクラダリセット』の魅力に迫ってみたいなあと思います。 サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY (角川スニーカー文庫) 作者:河野 裕出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)発売日: 2009/05/30メディア: 文庫 1.ほのかに薫りたつ90年代電撃文庫のテイスト 『サクラダリセ

    21世紀の『タイムリープ』になれるか? ―『サクラダリセット』のすすめ― - レスター伯の限界
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