玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の再稼働を巡る「やらせメール」問題で、九州電力の真部利応(としお)社長(66)が、引責辞任する見通しとなった。海江田経済産業相が15日、真部社長に即時辞任を求める考えを示したことを受け、辞任によって経営責任を明確にせざるを得ないと判断した模様だ。27日までに取締役会を開き、正式に決める。 真部社長は、メール問題の調査報告書を経産省に提出した14日の記者会見で、「不祥事の再発防止と信頼回復に全力で取り組む」と述べ、続投する意向を表明した。 これに対し、経産相は15日の記者会見で、「組織的な関与が非常に濃厚で、組織のトップが責任を取るのは当たり前だ」と、真部社長の即時辞任を求めた。 経産相の発言を受け、九電の松尾新吾会長は16日未明、読売新聞などの取材に対して、「大臣の発言を念頭に対応する」と述べ、真部社長が辞任する方向で調整していくことを示唆した。