2日に衆議院総選挙(14日投開票)が公示され、アベノミクスへの評価がかまびすしい。だが、ビジネスの現場の感覚からすると、政治家たちがテレビで口角泡を飛ばしている議論は、どこか前提と軸がずれているように感じる。そうした論点をいくつか挙げてみたい。 (1)アベノミクスの影響力の評価 現在の経済状況の良い点も悪い点もすべてがアベノミクスにより起こったわけではない。端的にいえば、賛否両方がいうほどアベノミクスは日本経済を動かしていない。それ以外の要因が、今の経済状況に影響しているのだ。 ・5%から8%への消費増税(4月)の是非を、アベノミクスと一緒に議論すべき 自民党も民主党も、消費税を8%に上げたことの是非については議論から除外している。両党合意だったからだろうが、現在の経済状況に大きな影響を与えた政策なのだから、よく検証・議論して今後の経済政策に生かさなければならない。安倍政権の経済政策の総括