(文:舩越園子) 「グリーンブックを禁止する」――そんな提言が7月末にUSGA(全米ゴルフ協会)とR&A(ロイヤル&エンシェント・ゴルフ・クラブ・オブ・セント・アンドリュース)から連名で発表され、今、プロゴルフ界が密かに大揺れしている。 「大揺れ」なのに「密かに」とは一体どういう意味かと言えば、昨今のツアープロたちにとってグリーンブックはライフセーバーのような存在で、それが禁止になるのは大事件。だから「大揺れ」なのだ。 だが、グリーンブックはグリーンを読む際のアンチョコみたいな存在ゆえ、それが禁止になることを大っぴらに「とんでもない!」と反論するのは「一流のプロフェッショナルとして、あまりよろしくないかも?」ということなのか、選手もキャディも口をつぐみがちである。だから「密かに」動揺しているというわけだ。 しかし、ここまで読んで、「そもそもグリーンブックって何?」と首を傾げている方々のほう