2015 年 4 月 12 日に Chainer の最初のコードをコミットしてから,およそ 4 年半と少しが経ちました.はじめのはじめは軽い気持ちで書きはじめたコードでしたが,今では一線級の研究を立派に支えるまでになりました.深層学習フレームワークの世界も当時とは様変わりして(当時は TensorFlow も PyTorch もなかったわけですから,本当に変わりました),思えば遠くにきたものです. 今日,PFN は社内の研究開発に用いる主なフレームワークを PyTorch に移行すると発表しました.会社にとってももちろんですが,業務としてはこの 4 年半,Chainer 一筋でやってきた自分にとっては特に,大きな転換点です. まず率直な感想として,Chainer の開発は本当に楽しかったです.書きはじめた頃は,深層学習フレームワーク競争の真っ只中で,Theano の上に乗っかるフレームワー
PyTorch開発チームおよびオープンソースコミュニティと連携し、フレームワーク開発、MN-CoreプロセッサのPyTorchサポートなどを推進 株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:西川徹、プリファードネットワークス、以下、PFN)は、研究開発の基盤技術である深層学習フレームワークを、自社開発のChainer™から、PyTorchに順次移行します。同時に、PyTorchを開発する米FacebookおよびPyTorchの開発者コミュニティと連携し、PyTorchの開発に参加します。なお、Chainerは、本日公開されたメジャーバージョンアップとなる最新版v7をもってメンテナンスフェーズに移行します。Chainerユーザー向けには、PyTorchへの移行を支援するドキュメントおよびライブラリを提供します。 PFN 代表取締役社長 西川徹は、今回の
アニメ界のご意見番と言えばこの人! 『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』『イノセンス』などの作品で知られる押井守監督に、今年のアニメ界で注目した出来事を振り返っていただいた。 取材・構成=渡辺麻紀 ◆◆◆ 「作り手として“配信”に限界が見えた」 (1)視聴者からの反響が見えづらい見放題月額制 当初、ネットフリックスやアマゾンプライムなどの配信会社はクリエイターを尊重してくれる上に、資金もあって予算的にも苦労が少ない……そんなふうに聞いていた。私も何本か企画書を出したのだけれど、ことごとく通らなかったし、そうしているうちに状況も変化していったんだよね。 こういう状況は、80~90年代のOVA(オリジナル・ビデオ・アニメ)ブームと似ていると思う。最初はオリジナルのストーリーを作らせてくれていたのに、あっという間に人気シリーズのスピンオフなど、鉄板の企画しか通らなくなったんだ。配
オンラインジャーナル『Game Studies』のチーフエディターであるエスペン・オーセットが、新しい号で「立派なゲーム研究者になるための10の心得」という副題のエッセイを書いていた。 Espen Aarseth, "Game Studies: How to Play -- Ten Play-Tips for the Aspiring Game-Studies Scholar," Game Studies 19, no. 2 (2019), http://gamestudies.org/1902/articles/howtoplay. いろいろ面白かったので以下適当な抄訳。ゲーム研究に関心ある方はどうぞ。 1. 「ルドロジー対ナラトロジー」に言及するべからず 「ルドロジー対ナラトロジー」という常套句は、書き手がゲームスタディーズについて多少の知識があることを示すのに使われるわけだが、書き手
2018年5月にフランス・パリで開催されたオークション(主催会社:アールキュリアル)で、手塚治虫のマンガ原稿の原画1ページ分が26万9400ユーロで落札された。作品は手塚の代表作『鉄腕アトム』、1950年代に描かれたものだ。日本円に換算すると約3500万円。当初の落札予想価格の4万~6万ユーロを大幅に上回った。手塚治虫の直筆原稿は、それまで国内でも高額取引されていたが、それでも破格の価格だ。 『ポケモン』『ドラゴンボール』がサザビーズに登場 今年10月には、マンガ・アニメ関係者で話題になった別のオークションもあった。大手オークション会社のサザビーズが香港で開催した現代アートオークションである。140点あまりのロットのなかに、『ポケットモンスター』『それいけ!アンパンマン』『ワンピース』など、日本の人気マンガの原画やアニメ制作に使用されたセル画が全部で9点出品された。 手描きの背景美術が付い
貧乏はお金がかかるものです。 今日、世界には二つの銀行システムがあります。一つはお金(あるいは高い信用)を持つ人たちのためのもの、そしてもう一つが持たない人たちのためのものです。でも、そのいずれもうまく機能していません。お金を持つ人々はぎこちないユーザー体験と低い期待値に慣れてしまいました。その他の人々、つまりほとんどのアメリカ人と世界中の何十億人についていえば、銀行がよいサービスを提供することはほとんどなく、それどころかサービス自体提供されません。それだけでなく、現行のシステムは最も金融サービスを必要とする人々から搾取します。貧乏であればあるほど、与えられる選択肢は少なく、より多くのお金を払うことになります。 このシステムは明らかに破綻しています。是正しようとする試みはこれまでたくさんありましたが、どれも成功していません。大きな金融機関は毎年、既存のシステムの維持、そして規制のコンプライ
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