ブックマーク / mushikisya.hatenablog.com (84)

  • 貞操帯とシースルー。成人向けの話ではありません。ウスバシロチョウの話です。 - 虫撮る人々

    スプリングエフェメラルのウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)の季節は、そろそろ終わりですね。先週の高尾のウスバシロチョウはもう、ボロボロのばかりでしたが、若いころより、熟年になって魅力が増すこともあります。ウスバシロチョウの場合は、もともと鱗粉が少ないので、熟年になると羽がますますシースルーになってきて妖艶です。ステンドグラスのようにも見えますね。 そしてもう一つ、発生後期になると、ほとんどの雌はお尻に大きな袋を付けるようになります。これは、雄と交尾した際に、雄に(無理やり?)付けられる交尾嚢(のう)というもので、不倫を防止する貞操帯のようなものらしいです。ギフチョウなんかも交尾嚢を付けるようですが、ウスバシロチョウのように目立つ貞操帯も珍しいでしょう。 ウスバシロチョウ♀のお尻の先には貞操帯(左)。発生後期になると羽のシースルー感が増してくる(右)。 雨上がりだったので、羽が濡れて飛べなくな

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    k10no3 2021/05/15
  • アサギマダラ幼虫、東京の野外で越冬できることを確認。さすが研究者。 - 虫撮る人々

    毎年のように1、2匹、アサギマダラを自宅で羽化させてきましたが、これまでは冬に見つけた幼虫を室内で飼育するという過保護な扱いでした。幼虫が凍え死にしないようにという親心からなのですが、そうすると逆に、蝶が生きていくには寒すぎる2月末とか3月とかに羽化してしまうという、むごい仕打ちになったりします。 そこで今回は、心を鬼にして、厳寒期もベランダの鉢植えで野ざらしにすることに。東京都区部でアサギマダラが幼虫越冬できることを確認するというのも、昆虫学者(誰が?)の責務ですね。なーんちゃって、実際は、ほったらかしが一番楽だからです。 1月半ばの孵化したばかりの小さな幼虫時代は、こんなんで厳しい冬を生き抜けるのかと、当に心配(うそ)したものです。 そして結果は。パンパカパーン。4月後半に見事羽化しました。 アサギマダラは東京の野外で幼虫越冬できる 1月半ばの様子はこんなでした。鼻くそみたいに小さい

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    k10no3 2021/05/15
  • どくろ顔のろくろ首と吸血卵 - 虫撮る人々

    うわー、出たー。そろそろ夏らしくなってきたので、怪談です。今頃の野山では、髑髏(どくろ)顔のろくろ首が、あちこちから首を出していて、簡単に怪談気分が味わえますね。ご存知、ヒロバトガリエダシャクの幼虫です。 どくろ顔のろくろ首のようなヒロバトガリエダシャク幼虫。レイバン(サングラスのブランド)と呼ばれることもあります かなり数が多い芋虫なので、下草や木々のひこ生えを眺めて歩くと、結構な確率で見つかります。 こんな感じでろくろ首が顔を出します そして昨日は、そのどくろ顔のろくろ首が、生き血を吸い取られ、干物になって、糸で吊るされているという、さらに身の毛もよだつ怪談の現場に遭遇しました。 干からびてさらし首になったろくろ首。上の卵型の物体は恐らく寄生蜂の繭 下の干からびているのが、たぶんヒロバトガリエダシャクの幼虫の遺体。その上にある卵のような物体は、たぶん幼虫の生き血を吸い取った寄生蜂の繭で

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    k10no3 2021/05/09
  • ツマキアオジョウカイモドキ、名前が長い虫はたいてい小さい - 虫撮る人々

    この季節、あちこちで見かけるけど、小さくてチョコマカと動き回って、よく飛ぶので、撮りにくいツマキアオジョウカイモドキの飛び立つ瞬間が撮れたので、アップします。場所は葛飾区の水元公園ですが、結構どこにでもいます。 鞘翅の先の黄色い紋がアクセントのツマキアオジョウカイモドキ ジョウカイモドキの仲間では、ツマキアオジョウカイモドキのほかに出会ったことがあるのは、ヒロオビジョウカイモドキだけです。きれいな虫ですが、これも小さい。 ヒロオビジョウカイモドキ ジョウカイモドキの仲間は♂の触覚に特徴があるらしいのですが、これまであまり意識したことがなくて、♂の写真が全く撮れていません。次回は♂を探さねば。 それにしても、名前が長くて、書くのも面倒、読むのも面倒、どこで区切っていいのかよく分からないですね。そもそも、常人にはジョウカイって何?って感じなのに、そのモドキですから、何が何やらですね。 ついでに

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    k10no3 2021/05/05
  • 神田川でスッポンポン? - 虫撮る人々

    神田川の下流なんてどぶ川かと思っていたら、文京区の江戸川橋あたりは緑に囲まれて、結構清流っぽい雰囲気を醸し出していました。なので、スッポンポンで泳いでいる人も…なんてわけないですね。 今回の主役はスッポンなのでした。巨大スッポンを1匹のみならず、2匹も見つけたので、ダブルスッポンでスッポンポンというわけです。「神田川でスッポンポン」などという詐欺商法まがいの見出しに騙された人は、オレオレ詐欺にも要注意です。 緊急事態宣言で行く場所が限られる中、近場で未開拓で開いている公園を探したところ、肥後細川庭園が目に留まりました。さして大きくない公園なので、虫は少なかったのですが、庭園前の神田川(このあたりの神田川は昔は江戸川と呼ばれていたようです)で久々にスッポンに遭遇しました。 神田川の巨大スッポン ワニガメぐらいの迫力のある相当に巨大なスッポンで、スッポン鍋にしたらゆうに10人前ぐらいになりそう

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    k10no3 2021/05/05
  • ビロードツリアブの産卵。ヒメハナバチの巣穴を爆撃。 - 虫撮る人々

    アブを好きな人はあまりいませんね。ハチに似ていて怖そうだし、口で刺すやつもいるし。幼虫は蛆虫体形で肉のが多いし、嫌われ者の要素が満載です。そんな中で、比較的かわいいのが、春にだけ姿を見せる、ビロードツリアブ。ホバリングする姿は、宙に浮く毛玉かタワシ。ホバリングしながら花の蜜を吸う姿は、可憐といってもいいでしょう。 しかし、そんなビロードツリアブも、幼虫はやはり肉らしいです。先日行った小石川植物園で、成虫がヒメハナバチの仲間の巣穴を産卵爆撃する様子を目撃しました。 日当たりのいい斜面にはアリの巣のようなヒメハナバチの巣穴がたくさん開いています。その穴めがけて、ビロードツリアブが次々とやってきて、空中から爆撃していきます。 ハチの巣穴に産卵するビロードツリアブ。幼虫はヒメハナバチの仲間の幼虫に寄生するという。 実は、ビロードツリアブのこんな産卵については、この日まで全く知らなかったのです。

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    k10no3 2021/05/02
  • 息子のコンデジの4k連写の威力に敗れた昆虫記者 - 虫撮る人々

    息子が野鳥の写真を撮り始めたので、リーズナブルな値段のコンデジを買ってやりました。そして、近所で親子で特訓。息子は初心者なので、まともな写真は撮れないだろうということで、プロ(誰が?)の写真技術を見せつけてやろうともくろんでいたのでした。 ところが何と、そのド素人の息子が、しょっぱなから結構すごい感じの写真を撮ってしまいました。被写体はモズ。あのハヤニエで有名な、「小さな猛禽類」「小さなハンター」ですね。 その写真はこれ。ウッソー、マジ、何これ。こんな写真、プロ(誰が?)の昆虫記者でも撮ったことないです。父親の威厳は地に落ちた感じ。 息子がずるい機能を使って撮ったモズの写真。 昆虫記者が撮った写真は、こんなのです。ありきたりの構図、誰でも撮れる静止ポーズですね。 昆虫記者が撮ったありきたりのモズの写真 しっかし、最近のお手頃コンデジの機能はすごいですね。パナソニックのルミックスDC-FZ8

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    k10no3 2021/03/28
  • 春最初のカミキリ虫はキクスイカミキリ。菊愛好家はご用心 - 虫撮る人々

    つい先日、わが家のベランダの鉢植えで、キクスイ(菊吸)カミキリを見つけました。菊愛好家の間では有名な、菊の害虫ですね。 菊の害虫として知られるキクスイカミキリがわが家のベランダに 「ホー、昆虫記者は菊を育てる趣味があるのか。見かけによらず、乙女チック」などと思った人は、大間違いです。昆虫記者の植木鉢に植えられているのは、菊ではなくて、雑草のヨモギです。ヨモギハムシとかキクスイカミキリとかを飼育するために植えているのです。 キク科の野草は山ほどありますが、なぜかキクスイカミキリは、観賞用として名高い普通の菊(たぶんノギクも)と、ヨモギが好み。花だけ見ると、似ても似つかない菊とヨモギですが、葉を見ると結構そっくりさんです。 なので、きっと味もそっくりさんなのでしょう。昆虫記者のテリトリーである野山には圧倒的にヨモギが多いので、キクスイカミキリをみつけるのもヨモギばかり。菊で見つけたのは1度だけ

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    k10no3 2021/03/21
  • ツノナスそっくりでも生け花に使ってはいけないヌルデミミフシ - 虫撮る人々

    生け花の材料に花ナスというのがありますね。その中に黄色い出来損ないのカボチャみたいなのがあって、ツノナスとかフォックスフェイスとか呼ばれています。「昆虫記者は生け花の心得もあるのか」などと感心した人もいるかもしれませんが、とんでもありません。 今回のネタは、そのツノナスによく似た物体です。その物体は、時々ヌルデの木に付いているのですが、昨年晩秋に初めてその物体を発見しました。 ヌルデの木に付いていた花ナスのような奇妙な物体。果たしてその正体は? ヌルデの実ではありません。ヌルデの実は小さな粒々ですね。この物体はヌルデミミフシと呼ばれる虫こぶです。やっぱり虫です。でも、こんな見事な造形の虫こぶってあまりないですよね。生け花にしてじっくり鑑賞したいものです。生薬やお歯黒の材料にもなる貴重な物体でもあるようです。 生け花にしてじっくり鑑賞したいヌルデミミフシ しかし、そこには大きな問題が。虫こぶ

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    k10no3 2021/02/20
  • ヒメジュウジナガカメムシの越冬準備 - 虫撮る人々

    何だか春めいてきてしまったので、急いで冬の虫、越冬中の虫の残務整理です。今回は時間がないので、ささっとヒメジュウジナガカメムシの越冬準備でごまかすことに。 昨年の晩秋に出会ったヒメジュウジナガカメムシの越冬前の集団は、これまで見た中でも最大級の集団でした。小さな虫が群れると気味悪いと言う人が多いですが、虫の姿が少なくなる晩秋に、このオレンジ色の集団に出会うと、虫好きは気分が高揚するのです。 越冬準備のため集合したヒメジュウジナガカメムシ 少し広い範囲を見回すとかなりの集団だと分かる もっと広い範囲を見渡すと、気味悪いくらいの集団だと分かる ヒメジュウジは1匹だと目立たない小さなカメムシですが、これだけ集まるとなかなか壮観ですね。集まっているのはガガイモの葉の上。ヒメジュウジの大集団を是非見たいという奇特な人は、まずガガイモがたくさん生えている場所を探しましょう。 ガガイモって何?という人も

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    k10no3 2021/02/14
  • オシドリ夫婦とだけは呼ばれたくない - 虫撮る人々

    先日出かけた千葉市の公園は、毎年オシドリがやってくることでも有名です。でも、ここのオシドリはとてもシャイ(餌付けされていないオシドリはたいていシャイなようです)で、いつも庇のように枝が張り出した木の下に隠れています。 それでも時々木陰から出てくることもあるので、じっとシャッターチャンスを待ちましょう。 ようやくカップルが茂みから少しだけ、姿を見せました。まさにオシドリ夫婦ですね。まるで口づけを交わしているように見えますが、こうしたいわゆる「オシドリ夫婦」的な写真に騙されてはなりません。 口づけを交わすかのような、まさにオシドリ夫婦的な写真に騙されるな 実はオシドリのカップルは、毎年のように相手を取り換えているらしいのです。これが人間だったら究極の浮気者、女たらし、男たらしですね。鳥には鳥の生き方があるのに、人間の勝手な思い込みで、仲良し夫婦の象徴にされてしまったという感じで、オシドリにして

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    k10no3 2021/01/31
  • 真夏の夜の夢、幻想世界に浸るならセミの羽化に勝るものなし - 虫撮る人々

    真夏の夜の昆虫幻想世界と言えば、蝉の羽化の右に出るものはないかもしれません。セミヌードと表現した人(メレ山メレ子さん)もいたように、非常にセクシーでもあります。しかも深山幽谷に赴く必要もなく、近所の公園(小さめの桜が多いところがベスト)で、幻想的なショーを無料で十分堪能できるのです。 コロナ禍で夜のライブショー、ライブコンサートに行く機会が激減しましたが、このセミヌードのライブショーは出演者が全部昆虫で観客が異常に少ないなので、コロナ感染の心配はまずありません。 ミンミンゼミとアブラゼミが絡み合う妖艶なセミヌードショー。あまりにアクロバティックでハラハラします。 まずは冒頭の写真で紹介したミンミンゼミとアブラゼミの妖艶な絡みのシーンです。何と羽化中のミンミンゼミの上にアブラゼミの幼虫がよじ登って、羽化を始めてしまったようです。間抜けで傍若無人なアブラの行為に、ミンミンは迷惑顔ですね。 上の

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    k10no3 2020/08/16
  • 新宿御苑の植物と虫の関係を捜査 - 虫撮る人々

    誰からも捜査依頼がないのに、新宿御苑の虫と植物の関係の捜査開始です。まずはエゴノキで、♂のウシズラ(牛面)が有名なエゴヒゲナガゾウムシを捜索します。 いました。下でエゴノキの実をべているのが♀、上でそれを見守っているのが変顔の♂です。 エゴノキの実で熱愛デート中のエゴヒゲナガ(ウシヅラヒゲナガ)ゾウムシ ♀はたぶんこれから実の中に産卵するのでしょう。エゴの種の中にいるエゴヒゲナガゾウムシの幼虫は、釣り餌になるチシャ虫です。まだ釣り餌として使ったことはないので、釣果は保証できません。エゴにはエゴツルクビオトシブミとエゴシギゾウムシもいますが、まだエゴシギはここで確認していません。 クワの木には、常連のキボシカミキリがいました。もっと大型のクワカミキリも、時々ここで見かけます。そしてイヌビワでも初めてキボシカミキリを見つけました。イヌビワはイチジクの仲間なので、キボシカミキリの植樹の1つらし

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    k10no3 2020/08/10
  • 新宿御苑の巨大リュウゼツラン開花。数十年に一度の花を咲かせて枯死する壮絶な生涯。 - 虫撮る人々

    カブト、クワガタ、タマムシなどで有名な(?)新宿御苑ですが、ここは植物観察にも貴重(虫より植物がメインという意見もあります)な場所です。 8月8日に訪れた際には、アオノリュウゼツランが開花していました。テキーラの原料としても有名なアロエの巨大版のような植物ですが、そのサイズは超ビッグ。花を咲かせるための塔のような花茎は10メートル近い高さにもなります。しかも、開花するのは数十年に一度で、花を咲かせた後は、龍の舌のように強靭に見えた株全体が枯れてしまうというのです。これは見逃せない生命の大イベントですね。生きている間に御苑での次の開花を見られるかどうか分からないのです。 7月下旬に訪れた際には、下の方の花がようやくほころびかけた段階でした。8月8日には、下の方の花は枯れて、中間部分が花盛り、最上部はまだつぼみという感じでした。中間部分が開花している今が満開ということかもしれません。 7月下旬

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    k10no3 2020/08/10
  • 多摩ニュータウンは虫好きのための街?ゼフとオニアシナガゾウムシ - 虫撮る人々

    車を廃車にしてからは、電車で簡単に行ける昆虫スポットの探索に努めていたのですが、今年の夏はサンリオピューロランドと多摩ニュータウンで有名な多摩センター駅周辺をしつこく探索しています。去年は鎌倉周辺を執拗に探索したのですが、東京都民が他県へ足を延ばすのは、コロナ禍の今はためらわれます。このあたりは町田市と八王子市の境。つまり東京都なのです。コロナ危機以降、まだ都外に出ていないって、律儀ですよね。小池都知事に表彰してほしいものです。 まずは、多摩センター駅で小田急線に乗り換えて1駅の唐木田駅から、よこやまの道を経て小山田緑地を目指します。ゴルフ場開発が進んではいるものの、畑も多く、里山の雰囲気も濃厚で、昆虫濃度もまずまずといった感じでした。最初に訪れたのは6月下旬。 カブト、クワガタといった派手な虫の登場はまだ先の季節だったので、今回は地味ながら、異様な存在感を誇るオニアシナガゾウムシあたりか

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    k10no3 2020/08/02
  • 東京都心のカブト、クワガタ探しは、田舎よりずっと楽ちんで高確率 - 虫撮る人々

    夏休みだー。カブトムシだ、クワガタだー。という男の子たちが、デジタルゲームがあふれるこの時代にどれほど生存しているのか、はなはだ疑問ではありますが、それでもきっと、夏休みになればやっぱりカブト、クワガタ探しに明け暮れる子供たちがいるはずというのは、昆虫記者の熱き願いです。 子供たちの夢は叶えたいけれど、東京都心に住んでいて、コロナ禍で遠出もままならない現状では、カブクワ探しは無理と思っているお父さん、お母さんも多いことでしょう(昆虫記者の願望です)。ところがどっこい。カブトムシとノコギリクワガタなら、田舎に行くよりも、都心の公園の方がずっと楽ちんで、出会いの確率も高いという、驚くべき事実があるのです。 今年も健在、東京都心のカブトムシ なぜでしょうか。それはカブト、クワガタが発生しやすい環境(堆肥や倒木を積み上げている)をわざわざ整えている親切極まりない公園が多くあり、なおかつそのほとんど

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    k10no3 2020/07/26
  • 可愛いのは幼少の一時だけ。外来の嫌われ者になったキマダラカメムシ - 虫撮る人々

    最初は外来種の大型カメムシということで、ちょっと物珍しかったキマダラカメムシですが、いつの間にか関東では、ほとんどどこの公園でも見られる邪魔者、嫌われ者になりました。なにせカメムシですから、臭い。大型だから臭さも大型。在来のカメムシを圧倒する繁殖力は、在来種の保護を目指す人々を怯えさせています。 そんなキマダラカメムシですが、孵化の後のほんの一時だけ、異様なほどの可愛らしさを発揮します。 孵化間もないキマダラカメムシの幼虫はお菓子系で当に可愛い 6月上旬の葛飾区水元公園で、キマダラカメムシの孵化直後の幼虫の一団に遭遇しました。卵の殻を囲んで、心細げに顔を寄せ合う姿は、虫好きでなくともほおずりしたくなるほどの可愛さですね。 幼少期のキマダラカメムシはつい手にとってみたくなる可愛さ 葦の葉の上に卵の塊が何カ所も見られました。たいていは12個単位のようです 人間でも犬でもでも、小さい時は可愛

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    k10no3 2020/07/25
  • シンガポールの沿線昆虫ガイド㉓蝶の羽化も見られるチャンギ空港のバタフライガーデン - 虫撮る人々

    シンガポール・チャンギ国際空港のバタフライガーデンでは、蝶の羽化も観察できます。蛹の展示数が半端ではないので、午前中なら羽化のシーンを目撃できる可能性がかなりあると思います。大抵の蝶は、未明から明け方に羽化するのですが、ちょっとお寝坊の蝶も必ずいるものです。 昆虫記者が訪れた時にも、チャイロタテハが羽化していました。チャイロタテハは、南国のタテハの中では地味な部類ですが、英語圏ではクルーザー(巡視艇)という格好いい名前で呼ばれています。たぶん♂がタテハ特有のテリトリーを主張する巡視をするからでしょう。しかし、クルーザーには盛り場で女あさり、男あさりをする人という意味もあるようなので、交尾相手を求めて飛び回る蝶という、あまりありがたくないあだ名なのかもしれません。 羽化直後、蛹にぶら下がるチャイロタテハ、別名コウモリタテハ。 しかし、この蝶にはもう一つ、注目すべき変な名前があります。それはコ

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    k10no3 2020/07/18
  • シンガポールの沿線昆虫ガイド㉒チャンギ空港のバタフライガーデンで夢気分 - 虫撮る人々

    久々に海外旅行…なんて行けるわけない。シンガポール虫旅…なんで行けるわけない。でも、たまには新型コロナウイルスなんて忘れて、夢気分に浸りたーい。ということで、今回は久々にシンガポール昆虫ガイドが復活。世界初の空港内バタフライガーデン(蝶園)にご案内です。コロナ禍が過ぎ去って、シンガポールを訪れる機会があったら、絶対行くべき穴場です。 シンガポールは先進都市国家なので、旅行に行ってもショッピングとグルメ、あとせいぜいセントーサのビーチとユニバーサルスタジオとマーライオンぐらいでおしまいになってしまいがちですが、南国なので可憐な蝶もたくさんいるのです。 ハレギチョウが群れ飛ぶ姿はまさに南国 でも、昆虫記者のような変人でない限り、シンガポールの街中で蝶を探したりしないですよね。そこで旅の最後に一気にシンガポールの蝶を満喫してしまうというお得な施設(なんと無料、無料なんですよー)がこのチャンギ国際

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    k10no3 2020/07/11
  • 皇居外周コースはジョガー専用にあらず。都会の昆虫オアシスでもあります - 虫撮る人々

    皇居の内堀にはイタドリが多いので、当然イタドリハムシがいます。イタドリは「蓼う虫も好き好き」のタデ科の草ですが、タデ科の草には結構色々な種類の虫がいて、「蓼う虫」の例えはあまりピンときませんね。 イタドリと言えばイタドリハムシ。皇居外周コースにたくさんいます。 イタドリにもタデ科独特の酸っぱいシュウ酸が多く含まれていて、スイバと同様、若芽の茎をべると清涼感があるそうですが、まだべたことがありません。イタドリハムシとか、カツオゾウムシとか、ドロハマキチョッキリとか、カシルリオトシブミとか、みんな美味しそうにイタドリをべるので、もしかしてかなり美味しいのかも、とか想像しています。きっとそのうち、べて腹を壊すことになるでしょう。 こんな感じでイタドリの葉の上にいれば、簡単に見つかるが 実際はこんな感じで、葉裏からちょっとだけ顔を見せていることも多い ちょっと寸詰まりな感じのイタドリハ

    皇居外周コースはジョガー専用にあらず。都会の昆虫オアシスでもあります - 虫撮る人々
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    k10no3 2020/07/04