高尾山は標高600mである。山道を歩いているとスミレ類のほか、ヒトリシズカ、イカリソウ(画像上)、ヤマルリソウなど、近場の丘陵地(里山)ではほとんど見かけなくなった植物が普通に咲いていた。一方、山地でしか見られない春の花には、すでに紹介したもの以外に、次のようなものがある。 チャルメルソウ(画像下) 渓流沿いの谷道の脇に群落をつくっていた。面白い名前で以前から気になっていた。見るのは初めてだ。花の形が中国楽器のチャルメラ(チャルメルともいう)に似ているというのが名前の由来だ。目を凝らすと小さなラッパ型であることがわかる。ユキノシタ科の多年草で日本固有種。花期は4-5月。今度来たらじっくり花を観察してみたい。 ミミガタテンナンショウ サトイモ科テンナンショウ属。多摩丘陵に多いマムシグサによく似ている。仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる花を包む独特の構造は、開口部が横に大きく張り出している。それ
![高尾山の植物:春 - 近場の博物誌](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/ff94d82c989f59d61324636c232d3ffe63114476/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fcdn-ak.f.st-hatena.com%2Fimages%2Ffotolife%2FM%2FM_majipan%2F20230419%2F20230419174408.jpg)