ブックマーク / m-majipan.hatenablog.com (152)

  • ヒルガオの仲間 - 近場の博物誌

    カンカン照りの街を歩いていて目につくのがヒルガオの仲間だ。フェンスなどに絡まって点々と薄いピンクの花を付けている。アサガオと違い日中ずっと開花し、夜には萎む一日花だ。ねじれたツボミが常に用意されていて次々と咲いていく。 ヒルガオ(画像上) 花はラッパ形をしていて直径6㎝ほど、長さも6~7㎝。ガクを包む総苞が2枚あり、先が尖っている。花茎は断面が丸くつるりとしている。日在来種。実(種)を付けることはほとんどなく、地下茎で増える。冬には地上部は枯れる。ちなみにアサガオはヒルガオ科で、古くに中国から伝わった外来種である。 コヒルガオ(小昼顔、画像下) 花は直径4㎝程度で小型。総苞の先はヒルガオより丸まっている。花茎に翼(よく)と呼ばれる細いでっぱりがあるが、筋があるようにしか見えない。触ると角ばっているように感じる。花はどちらも上から見て円形と五角形の場合がある。葉の形も根元の分岐がさらに2つ

    ヒルガオの仲間 - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/07/21
  • ヒメガマの穂 - 近場の博物誌

    いつもの川。住宅地の中とは信じられないが、水流の中にガマの大きな群落が見られる。浅い水中に根を張り水上に茎や葉を出すアシやハスなどの植物を抽水(ちゅうすい)植物という。ガマもその一つである。濃い緑の葉が風にそよぐと涼しげだ。 今は一斉に変わった形の穂を出している。細い花茎がまっすぐ伸び、先端に巻きつくように花の塊が付く。上が雄花で、黄色い花粉をまき散らしてすぐ枯れてしまう。雌花はずっと残って、ちょうどソーセージを串に刺したような形になる。 ガマ科。いくつか種類があり、ここで見られるのはヒメガマ(姫蒲)である。葉の長さは2m弱。普通のガマと比べると草丈は同じぐらいだが全体に細身で、穂が赤っぽいため女性的なイメージがある。特徴は雄花と雌花の間が開いており緑色の花茎が見えること。 ガマは漢字で「蒲」と書く。昔から独特な形が注目され、蒲焼や蒲鉾の名前の由来になっている。どちらも古くは鰻のぶつ切りや

    ヒメガマの穂 - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/07/12
  • ノブドウの花 - 近場の博物誌

    いつもの街中の川。沿道のちょっとした護岸の隙間から様々な木が葉を広げている。以前からノブドウが生えていることは気づいていたが、今日見ると若い実とともに花を付けていた。 よく見ないと分からない黄緑色の小さな花である。直径約5㎜。花びらと雄シベは5個(6個のものもある)だがすぐ取れてしまい、雌シベと花盤(かばん、蜜が出る器官)が残る。この性質は同じ科のヤブカラシと似ている。 ブドウ科のつる性落葉樹。実は径1㎝くらい。青、紫などカラフルな実は虫の寄生による虫えいと呼ばれるものである。(画像下 2023.11.03)ヤマブドウと違い味は悪い。鳥が啄んで運ぶのかとんでもないところに生えていることがある。

    ノブドウの花 - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/07/11
  • オリーブの実 - 近場の博物誌

    このところ空梅雨で暑さが厳しく太陽光線がきつい。そんな時でも元気な木の一つだ。南欧風のイメージからか街中でもよく植えられている。 日当たりが良く水はけのよい土地を好む。葉は長さ4~6㎝、表が濃緑色で裏が白っぽいが、表面に微細な毛があり全体に銀白色に見える。そのため遠くからでもオリーブと分かる。近づくと緑の実ができていた。長さ2~3㎝。秋には紫色に熟する。オイルを採るだけでなく用にもされる。 モクセイ科の常緑小高木。西アジアや地中海沿岸で古代文明の昔から現在まで広く栽培されたため原産地ははっきりしない。花期は5~7月、花は目立たないがモクセイに似ていて芳香がある。枝先のツブツブは花ではなく小さな実のようだ。

    オリーブの実 - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/07/11
  • 観音崎の植物 - 近場の博物誌

    公園内の海から離れた場所で出会った植物。木々の間から東京湾を行きかうコンテナ船が見えた。 ムクロジ(無患子、画像上) 公園樹として植えられていたもの。ムクロジ科。関東以西に自生する。葉は羽状複葉。花は雌雄で異なり直径4-5㎜、大きな花序を作る。逆円錐型の樹形で普通かなりの高木になり、はるか上方に花を付ける。実(み)は知っているが花は初めてだ。 アサザ(浅沙、画像下) 公園内の小さな池を覆っていた。前日の風雨で泥をかぶったようだ。水に浮かぶツヤのある葉からスイレン科かと思ったがミツガシワ科である。花びらは5枚で径4㎝ぐらい。水流の無い静かな池などを好み、ポツンポツンと花を付ける。在来種で、ユーラシア大陸の温帯地域に広く分布する。 ヌマツルギク(沼蔓菊) アサザの池の水辺に群生。オレンジ色の花が目に鮮やかだ。キク科。北アメリカ原産の帰化植物。湿地を好み、繁殖力旺盛で田んぼの畔などに入り込むと害

    観音崎の植物 - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/07/03
  • ムラサキニガナ - 近場の博物誌

    観音崎の公園内。草丈は1.5mぐらいで雑木林の茂みから突き出していた。。紫苦菜。キク科の多年草。州~九州の山地に生える。湿った日陰を好む。葉は根元から生え、上に行くと小さくなる。折ると苦い乳液が出ることが名前の由来とのこと 噴水のように多数枝分かれした花茎を長く伸ばす。先端に径1㎝ぐらいの赤紫色の小さな花を付ける。花は下向きに開く。まだあまり開花していないが、この何ともシブい紫色が良い。 普通のニガナとは属が違う。下に近場のニガナを示す(2024.05.05)。これも林縁のような半日陰を好む植物だ。華奢な感じの花と花茎が似ていると思う。

    ムラサキニガナ - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/06/30
  • 海の近くの植物(その2) - 近場の博物誌

    神奈川県三浦半島の観音崎で出会った海の近くの植物。続き。 フウトウカズラ(風藤蔓、画像上) コショウの仲間と聞くと俄然興味がわく。ネットで調べると外見は香辛料のコショウの木そっくりだ。ただし実は辛くない。ツル性の木で、雌雄異株。画像の花は長さ7㎝ぐらいで雌花と思われる。州南部、台湾などに分布し、海岸近くの林内や林縁でよく見られる。奇妙な名前は「封筒」ではなく、中国名の「風藤」に由来する。 カミヤツデ(紙八手、画像下) ウコギ科の常緑低木。台湾中国南西部原産。葉はヤツデよりずっと大きく左右50~60㎝もある。いかにも南方の植物だ。ある種の紙を作るために日に導入されたもの。繁殖力が強く潮風に耐えるので海辺で野生化している。 タイトゴメ(大唐米) ベンケイソウ科マンネングサの仲間。海岸の岩場や砂礫地などに生える多年草。岩にへばりついて潮風に耐える。大唐米とはコメの一品種の名前で、小柄な姿

    海の近くの植物(その2) - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/06/29
  • トウネズミモチと都市河川 - 近場の博物誌

    いつもの街中の川。歩いていると花で真っ白になっている木に気づいた。葉と花の特徴からトウネズミモチだ。何もあり、6月末は花が少ないので目立つ。三辺コンクリートの護岸だから、土砂がたまった砂州から生えているようだ。樹高は3~5mで小さい花が集まった円錐型の花序が大量についている。護岸の上からだとちょうど目の前だ。少し生臭い感じの甘酸っぱい香りだ。 小花は筒状で4つに裂け、径3-4mm。雄シベが2突き出す。中国原産(「トウ」は「唐」)のモクセイ科常緑樹。秋には黒紫色の実になり、ムクドリなどが好んでべる。在来種のネズミモチは葉も実もやや小型で花期も早い。 ネットで調べると都市河川でこの木が問題になっていた。大気汚染に強く成長が早いので一時期公園などによく植えられた。それが大量の実を付け、鳥にべられて種が散布された。日なたを好む性質があるので、都会地では河川の中は生育適地となる。予想通り、川

    トウネズミモチと都市河川 - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/06/27
  • ゴマダラカミキリ - 近場の博物誌

    近場では普通に見られるカミキリムシだ。今頃成虫が出てくる。子供の頃、カブトムシやクワガタは大好きだったが、カミキリにはあまり魅力を感じなかった。動きが激しくて捕まえにくいのと、大あごの大きい顔つきが怖いと思ったためだ。 体長3㎝ぐらい。触角は長く体長の1.5倍はある。全身が黒くて一定の間隔に縦横に並んだ白い斑点がある。これが「ゴマダラ」の名前の由来だ。青色の微細な毛のため全身が群青色に見える。接写するとなかなかきれいだ。 日在来種。成虫は様々な樹種の葉や若い樹皮をべる。幼虫(テッポウムシ)は枯れ木ではなく生木の材(ざい)の部分をべトンネルを作って生活する。羽化すると樹皮をい破って出てくる。 生木をべるので所によっては害虫になる。よく似た外来種のツヤハゴマダラカミキリは果樹の大害虫で、駆除の対象になっている。ゴマダラとの違いは胸部に白斑が無いこと。

    ゴマダラカミキリ - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/06/19
  • 草の花6月前半 - 近場の博物誌

    郊外の木々が多いところを歩いて出会った草の花。梅雨入り前の6月の日差しは強烈だが、木陰に入ると緑を渡る風が心地良い。 ホタルブクロ(画像上) キキョウ科。神社の杜の草むらで点々と咲いていた。花は薄紫色のグラデーションだ。白いものもある。和紙のような独特の質感である。 オカトラノオ(画像下) サクラソウ科。雑木林の縁で見つけた。多摩丘陵の杉林に大きな群落があり、虎の尾のような形の花房が皆同じ方向に向いているのを見たことがある。 ドクダミ 今頃はどこでも見かける日陰の花。雑木林の中ではあまり繁茂せず、ホタルブクロなどと調和を保っている。 コメツブツメクサ 道端の地面を覆っている背の低い草。ヨーロッパ原産の帰化植物だ。近年増えてきたように思う。マメ科シロツメクサ(クローバー)の仲間。花は黄色で葉の大きさは4分の1ぐらいしかない。よく似た種類のコメツブウマゴヤシより小型で葉の付け根にギザギザの托葉

    草の花6月前半 - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/06/17
  • 若い木の実6月初旬 - 近場の博物誌

    若葉が蒼とした暗い雑木林の中も道沿いは木漏れ日でやや明るい。4、5月に花を咲かせていた木々が緑の実を付けていた。葉と同じ色なのでよく見ないと分からない。 ツリバナ(画像上、花は2023年4月25日) ニシキギ科の低木。五分割の線が入った緑色の実が長い柄でぶら下がっている。漢字では吊花と書く。5月上旬には五弁の花が風に揺れていた。 カマツカ(画像下、花は2023年4月25日) サクラに似た葉に隠れてしまって同じ色の実はわかりにくい。バラ科でゴールデンウイーク頃に白い五弁の花が固まって咲く。 マユミ ニシキギ科。実は四角い袋状をしている。秋には薄赤色に変わって裂け、中から真っ赤な種が出てくる。その美しさが愛でられて民家の庭などでもよく見かける。 サルトリイバラ 先日地味な花を紹介した。今は緑の丸い実に変わっており秋には赤く色づく。

    若い木の実6月初旬 - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/06/16
  • 木の花6月初旬 - 近場の博物誌

    近場にある丘陵地の雑木林で中の小道を歩いた。梅雨入りはまだだが、空気は湿気を帯びてしっとりとまとわりつく感じである。高木の日陰に生える木々が地味な花を付けていた。 ムラサキシキブ(画像上) 雑木林の中は少し甘酸っぱい香りに包まれている。気を付けていると至る所でこの花に出会う。シソ科の小高木。花は秋には紫色のツブツブの実に変わる。 ヤブニッケイ(画像下) クスノキ科で大木になる。香料になるニッケイ(ニッキ、シナモン)に似ているが、葉をもむと少し甘い香りがする程度でしかない。小さな花は黄緑色で、花びらは6つに分かれている。 アカメガシワ トウダイグサ科の大木。若葉とともに葉の柄が赤いのが特徴。花びらが無く多数の雄シベがボールのようになっている。 テリハノイバラ 草むらの中で咲いていた野バラ。花は直径4㎝以上と大型で、ツヤツヤの葉が特徴だ。

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    k10no3 2024/06/10
  • ゴボウ抜き - 近場の博物誌

    多摩丘陵にある畑で野菜作りのグループに参加している。先日ゴボウの収穫をした。根の長さが1.2~1.5mになる滝野川という品種である。葉はうねった三角形でびっくりするぐらい大きくなる。 ゴボウはキク科でアザミの仲間である。もう少しすると花茎が出てアザミそっくりな花を付ける。そうなるといわゆるトウが立った状態で味が落ちるし、大きくなりすぎると掘るのが大変。今頃が掘るには良いタイミングだ。 葉を刈り、根元から5㎝ぐらい横にクワで溝を掘る。傷つけないように手で根を探し、主根を露出させる。そして一番下をつかんで垂直に引き抜く。斜めに引くと折れてしまう。びくともしないときはさらに深く掘って下の方まで出す必要がある。グッと力を入れてスポッと抜けると快感である。 上記のように一ずつしか抜けない。そのため「ごぼう抜き」の来の意味は大勢の中から一人を引き抜くことだそうである。しかし何人も一気に抜き去るとい

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    k10no3 2024/06/03
  • カマキリの幼虫 - 近場の博物誌

    道端でイネ科の雑草(カモジグサ?)の花を接写していたら、カマキリの赤ちゃんが写りこんだ。体長は1㎝もないのでおそらく孵化(ふか)したばかりだろう。モスグリーンの体色は保護色になっており注意しないといることもわからない。 カマキリは10月頃に交尾・産卵する。卵はスポンジのかけらのような感じの卵のうの中で冬越しして、4,5月に孵化する。一度だけ卵のうから幼虫がワラワラ出てくるところを見たことがある。近場でよく見るカマキリは何種類かあるが今の段階ではわからない。卵のうの形がわかればある程度推測できるのだが。 画像のように超小型ながら立派にカマキリの形をしている。肉で最初はアブラムシやコバエをべている。夏までに何度か脱皮して成虫になるが、なれるのはほんの一部で、ほとんどは鳥や他の昆虫にべられてしまう。

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    k10no3 2024/05/28
  • 道端の草花5月 - 近場の博物誌

    爽やかな日々が続くが日差しはもう夏だ。街を歩いていて出会う花も季節とともにどんどん変化する。日当たりの良い空き地や道端で出会った5月の街の花。 ミヤコグサ(画像上) マメ科の多年草。見かけたのは住宅街の中の駐車場で、土むき出し。しかし定期的に草刈りがされているためか木や外来種が少ない。この植物にはそっくりの外来系の種類がある。花序に付く花の数が少ないので在来種と思われる。 アメリカフウロの紅葉(画像下) 4月は小さな花を付けていた。実が成熟すると黒く変色し葉が赤く変わるのが特徴。夏草が生い茂る頃いつの間にか消えてしまう。 ニワゼキショウ 今頃の季節、日当たりの良い場所でよく見かける小柄な花。これでアヤメ科とは信じられない。明治時代にアメリカから観賞用に持ち込まれたものが野生化した。 コウゾリナ 花はブタナやノゲシと似ている。全体に剛毛が生えており、ヒゲやヒゲ剃りを連想することから、名前の由

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    k10no3 2024/05/26
  • クロガネモチの花 - 近場の博物誌

    街角の植え込みの木。新緑が鮮やかだ。ふと見ると小さな花が付いている。葉の付け根ごとに5~7個付いているが目立たない。つやつやした厚めの葉は全縁(ぜんえん。周囲のギザギザが無い)の舟型だが、似た葉の木はいくつもあるので名前がわからない。花を接写して調べてみた。 拡大するとなかなかカワイイ花だ。わずかにピンクがかった白色で、径5㎜ぐらい。花びらは5枚。6枚のものもある。検討の結果クロガネモチの花と分かった。モチノキ科の常緑高木で、よく庭木に用いられている。 葉の柄や若い枝が赤紫色で黒っぽく見える。近縁のモチノキは花弁が4枚で、葉柄は黄緑色だ。この色の違いが「黒鉄(くろがね)」の名前の由来である。なお、似た葉を持つトウネズミモチは花の特徴が異なり、モチノキ科ではなくモクセイ科である。 雌雄異株でこれはメス。花の中央に大きな黄色い雌シベが突き出しており、周辺に退化した赤紫色の雄シベが並んでいる。晩

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    k10no3 2024/05/23
  • イネ科の花5月上旬 - 近場の博物誌

    いつもの川沿いの道。夏草が繁茂し始めてゴールデンウイーク前に生えていたものと入れ替わっている。主にイネ科とキク科(ヨモギなど)だ。伸びてきて草丈が50㎝~1mのものはカラスムギ、イヌムギ、ネズミムギ、カモジグサ、コバンソウはすぐ見分けられる‥?いや待て、ちょっと違うぞ。 ホソムギ(画像上) 一番判別に困ったのがこれ。ネズミムギに似ているが小穂(小花の塊)の形が細長く芒(のぎ、花から突き出している針)がない。調べるとホソムギという種類のようだ。ネズミムギに似て小穂が細長いのが名前の由来だ。ただしネズミムギとの間で中間の雑種がいろいろできるのでややこしい。ヨーロッパ原産でペレニアル(多年生)ライグラスと呼ばれる代表的な牧草だ。ちなみにネズミムギはイタリアンライグラスという。(下、雑種?) ナガハグサ(画像下) これも最初は首をひねった。小さな小穂を多数付け煙のように見える。草丈は50㎝以上ある

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    k10no3 2024/05/19
  • スゲの仲間5月上旬 - 近場の博物誌

    丘陵地の林床や林縁、谷戸など、木が茂って日影の湿った場所に多い植物がスゲ(菅)の仲間だ。地味で注目されない植物だが、「菅」の字が入る地名や人名は多い。昔から日人には身近な存在だったのだろう。 カヤツリグサ科。イネ科に似た単子葉で、葉は根元から出ている。花の時期には花穂を出し、先端に雄花の集合した小穂(しょうすい)、その下に雌花の小穂を2,3個付ける。花びらは無いが、開花の時は毛のような雄花の葯(やく)や雌シベの先端(柱頭)を多数出す。図鑑によると5月に咲くものだけでも多くの種類があり、皆よく似ている。色々と調べたが以下の名称は仮のものと考えて欲しい。もっと勉強します。 イトスゲ(糸菅、画像上) 神社の境内の林床や林縁に多い。他の種類と比べて葉が細く、日陰の芝といった感じだ。花(小穂)も細長く小さい。苞葉(小穂の根元の小さな葉)が小穂より長いのが特徴。 ヤワラスゲ(柔菅、画像下) 谷戸の林

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    k10no3 2024/05/17
  • カルガモとオオキンケイギク - 近場の博物誌

    いつもの街中の川。ゴールデンウイーク中にコガモたちが北に旅立ってしまい急に寂しくなった。新緑の季節で、植物の方もイネ科の雑草が一気に伸び始め、緑の草ばかりで単調な景色である。 川面では留鳥のカルガモがのんびり泳いでいる‥。と思ったら様子が違う。よく見るとその周りで子ガモたちがたくさん泳いでいた。そういえばカルガモも子育ての季節だ。この景色は何度も見たが、子ガモ達のやんちゃぶりを見ているといつも頬がほころんでしまう。 また、川の護岸では、すぐ近くで鮮やかな黄色い花が群れ咲いていた。オオキンケイギクだ。北米原産の外来種で、美しいので花壇に植えられる場合もあるが、逃げ出して雑草化していることが多い。コンクリートの護岸の隙間でも増える繁殖力には恐れ入る。 住宅地のコンクリートで固められた環境でも動植物はたくましい。

    カルガモとオオキンケイギク - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/05/16
  • カラスビシャク - 近場の博物誌

    街中の植え込みから顔を出していた。小さくくすんだ緑色の植物で目立たないが、近づいて観察すると実にユニークな形をしている。葉は一で大きさは10㎝ぐらい。3つの小葉からなる。尖筆で書かれたような葉脈が美しい。 花は細いラッパのような形(仏炎苞)で中にこん棒状の雄シベ雌シベが入っている。そこから細長いヒモ状のものを伸ばすのが特徴だ。この場所のものは特に長く15㎝ぐらいある。普通上向きだが長いせいか横に倒れている。同じサトイモ科のマムシグサやウラシマソウと同じパターンだ。 日全国及び中国・朝鮮半島に分布するが、古くに日に持ち込まれたものと考えられている。地中の塊茎やムカゴで増える。意外に強壮で、畑に入り込み困った雑草になっていることもある。

    カラスビシャク - 近場の博物誌
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    k10no3 2024/05/11