我が職場に、再雇用の67歳のおじさんがいる。おじいさんと言うと怒るから、おじさんである。ファッションにとても気を使っており、半沢直樹とイケオジを気取っているときの中井貴一(ミキプルーンの彼ではない)を足して2で割り、清潔感をまぶした感じに仕上がっている。果たしてこの説明で分かってもらえただろうか。 旅と歴史と女性も好きで、話がよくあう。トーゴーターン(日露戦争で活躍した戦艦三笠の行った作戦)の三笠の動きについて聞かされたり、新潟のホウボウ(魚)の美味しさを聞かされたりする。一方的に。また、壇蜜の魅力について熱く語ったり、「来年は原田知世みたいな子が入って来ないかなあ」と、上野千鶴子が聞いたら卒倒するような独り言を言うことがある。 壇蜜と原田知世に共通点が見出せないので、女性ならなんでもよいのか、と思うかもしれないが、そうではない。彼が、去年この職場にきた新入社員(女性)のあまりの傍若無人ぶ