この頃,内部統制が話題になっている。筆者の理解では,内部統制の重要な側面の一つは,「業務活動の記録を残し,可視性を担保すること」だろう。 こう捉えると,内部統制は二つの要素で実現できそうだ。 一つは従業員の業務活動を記録する。つまり,各人に日報という類の記録を残してもらう。ただ,この記録の残し方を考える際には,少し知恵を絞る必要がある。詳しくは後に述べよう。 もう一つはコンタクト・トラッキング技術だ。代表的なツールが,いわゆるCRMアプリケーションである。このツールは顧客との「対話」を記録するのが主旨だが,それを通して,従業員の業務活動を記録できる。 CRMアプリの主要な役割は,顧客(含む再販業者)とのコンタクト(接触)をインシデントとして記録するという機能で成り立っている。いつに,どこで,誰と会って,どのような話し合い(対話)をしたか,という記録だ。 顧客の購買行動/消費行動を分析して,