奈良県内の方言について、奈良市の奈良大文学部国文学科国語学研究室と同大学方言サークルが県内全域を対象に調査しまとめた「奈良県言語地図」を刊行した。北部(主に奈良盆地部)と南部(吉野郡)での言い方の違いが鮮明となるものもあり、「有意義な調査成果を得た」としている。 同大学4回生の宮川直也さん(22)が1回生のときに奈良県でおやつを意味する「ホーセキ」という方言について調べたことがきっかけ。方言への興味が深まり、有志で方言サークルを立ち上げ、方言の分布を示した言語地図を作ることにした。 調査では、対象をその土地で生まれ育った55歳以上とし、令和4年6月~5年3月に各地域への調査票の送付・返信による方法で行うとともに十津川村や上北山村などは現地を訪ねた。この結果、180件の有効回答を得た。言語地図では約110の質問に対する回答をそれぞれ奈良県の地図上に記号で記し、分布を示した。 「新聞を読まない