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ブックマーク / www.aozora.gr.jp (1)

  • 夢野久作 瓶詰地獄

    拝呈 時下益々御清栄、奉慶賀候(けいがたてまつりそうろう)。陳者(のぶれば)、予(かね)てより御通達の、潮流研究用と覚(おぼ)しき、赤封蝋(ふうろう)附きの麦酒(ビール)瓶、拾得次第届告(とどけつげ)仕る様、島民一般に申渡置候処(もうしわたしおきそうろうところ)、此程、島南岸に、別小包の如き、樹脂封蝋附きの麦酒(ビール)瓶が三個漂着致し居るを発見、届出申候(とどけいでもうしそうろう)。右は何(いず)れも約半里、乃至(ないし)、一里余を隔てたる個所に、或は砂に埋もれ、又は岩の隙間に固く挟まれ居りたるものにて、よほど以前に漂着致したるものらしく、中味も、御高示の如き、官製端書(はがき)とは相見えず、雑記帳の破片様のものらしく候為め、御下命の如き漂着の時日等の記入は不可能と被為存候(ぞんぜられそうろう)。然れ共、尚(なお)何かの御参考と存じ、三個とも封瓶のまま、村費にて御送附申上候間(もうしあ

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