東京・日本橋のオフィス街。6月1日午後2時過ぎ、とあるビルから白髪交じりの頭髪をオールバックで固めた紳士が現れた。遅めの昼食に向かうのだろうか、手ぶらで颯爽と歩いていく。 「フライデーですが・・・」 本誌が声をかけると、男は一瞬、記者を凝視し、固まった。そして啞然とさせるほどの猛ダッシュで、ビルの中に逃げ込んでしまったのである。 「金融維新」を唱えた改革者 本誌が直撃した人物は、5月27日に金融庁から一部業務停止命令を受け、経営不安が囁かれている日本振興銀行の前会長・木村剛氏(たけし・48)である。 「木村氏は、振興銀が行政処分を受ける前の5月10日付で会長を退任したが、自らの説明会見も開かず、メディアへの露出もなかったため、永田町界隈では、『失踪説』まで飛び交っていました」(全国紙経済部記者) 詳細は後述するが、木村氏は、振興銀の実質的な創業者であり、最高実力者として君臨してきた人物。当
![雲隠れ木村剛・日本振興銀行前会長を直撃「刑事告発危機と経営者責任」(FORZA STYLE) @gendai_biz](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/372489352b9b4007716378b7b6e9d2b937a5088a/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fcommon%2Fimages%2Fv3%2Fmeta%2Ffb_ogp-image.png)