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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (14)

  • この本がスゴい!2023

    「あとで読む」と思ったが、後で読まれた試しがない。 今度の週末・連休にと、積まれたは崩されない。次の盆休み・年末年始に繰り越され、山脈を成し床が消える。 読書事になぞらえて、「血肉化」と表現するならば、私がやっていることは、メニューを眺めて片っ端から注文しているくせに、いんすた映えを気にしながら撮るくせに、まともに咀嚼して嚥下して消化してない状態だ。 そのくせ、「積読も読書のうち」と開き直ったり、溜まったこそ私の証などと屁理屈こね回す。読まないに「負債」のような後ろめたさを感じつつ、新刊を探しだす。新しいはそれだけで価値があると盲信し、かくして積読リストは延びてゆく。 もう一つ、恐ろしい予感がある。感受性の劣化だ。 あれほど楽しみに「取っておいた」が、まるで面白くなくなっている。いや、そのの「面白さ」が何であるかは理解できる。だが、それを面白いと感じなくなっているのだ。

    この本がスゴい!2023
    k_ume75
    k_ume75 2023/12/01
  • 自炊の味方『小林カツ代のお料理入門』

    料理をおいしくするコツが、やさしく伝わる一冊。 我が家で最も信頼されているレシピは、小林カツ代シリーズになる。料理一年生ではないけれど、味付けの勘所だとか、おいしくなるひと工夫を、ピンポイントで教えてくれるから。3~4人ぐらいだと、彼女のレシピが一番いい。 ところが書は、趣が違う。わたし+誰かのための料理ではなく、わたしだけの美味、ひとりごはんを目指してるところ。いつもの家族向けというより、一人暮らしの自炊の味方となっている。ひとりだと、節約+満腹に目が行きがちだが、彼女のポリシーだと、「ひとりのご飯こそ贅沢においしく」になる。結果、料理のラインナップは、かなりユニークだ。 たとえば一品目、すき焼き。ひとりすき焼き!? 鍋物って大人数で囲むイメージが崩れさる。しかも、ポイントがシンプルだ。すき焼きで大事なのは、「葱は必ず焼きつける」だそうな。一以上、斜めに切って、びっしり鍋底に敷きつ

    自炊の味方『小林カツ代のお料理入門』
  • 糞システムにしないため、私ができること『はじめよう! 要件定義』

    「なぜ糞システムができあがるか?」の答えは、「一つ前の仕事をしている」に尽きる。 詳しくはリンク先を見てもらうとして、まとめるなら、自分の仕事のインプットが出来てないので、仕方なく前工程の仕事を代行しているうちに、リソースと気力がどんどん失われているからになる。これはプログラマに限らず、SEからPM、テスタや運用を入れても、当てはまる。「何をするのか」が決められない経営層が糞だから、あとはGIGOの法則(Garbage In, Garbage Out)に従う。 では、どうすればよいか? 「“何をするのか”を決めてもらう」という回答だと、連中と同じ肥溜めに落ちている。なぜなら奴らの“目標”とは、「売上を○%ストレッチする」とか「新規市場を開拓する」といった、現状を裏返した願望にすぎないから。売上アップ/新規開拓のために、どこに注力して、何にリソースを使い、そのために必要な道具(システム)を“

    糞システムにしないため、私ができること『はじめよう! 要件定義』
  • 鬱 に 効 く 映 画 『シネマ・セラピー』

    ダウナーなときは寝るに限る。三時に覚めたらどうするか? アルコールは感情の増幅剤だから控える。集中しない(したくない)ので、はお守り代わり。図鑑や手記など、断片で読めるものにして、うっかり“何かを思い出す”ことのないよう、小説は避ける。岩波青か、講談社学術文庫がいい、『自省録』『ガリア戦記』『言志四録』が鉄板。考えないための読書。 ところが書は、映画を提案する。精神科医が選んだ、適切な映画を観ることで、「死にたい」気持ちがほぐれてくるという。当か?意識を向ける必要がある映画は、ダウナーなときには向いていないと思っていたのだが……著者によると、自殺を客観的に捉え、遺される人を考えたりする上で新たな視点を提示してくれるのが、これらの映画なのだと。 著者は精神科医。自殺の実態や危険因子を解説したあと、自殺にまで追い詰められた人の心理をレポートする。さらに、「自殺したい」と打ち明けられたらど

    鬱 に 効 く 映 画 『シネマ・セラピー』
  • だれかに、なにかを、魅力的に伝える「はじめての編集」

    わたしは「編集者」だということに気づかされた一冊。 そして、より良い「編集者」を目指すことは、わたしの人生をより良い作品にしていくことなんだというメッセージが届いた「あなたの人生があなたの最高の編集物なのです」。職業としての編集者(エディター、デザイナー、プランナー)に限らず、「人生を編集したい」、そんな方にオススメ。 著者は菅付雅信、第一線で活躍する編集者だ。出版からウェブ、広告、展覧会までを手がけ、「編集」というより「企画」「デザイン」「コンサルティング」に近いクロスオーバーな役割をこなす(その仕事っぷり)。 そんな一流人が、編集の原則/質を惜しみなく開陳する。ブログを書いて、ときどきイベントを企画するわたしにとって、ありがたいエッセンスで満ち溢れている。書く対象やプランを検証する優れた手助けとなった。 たとえば、「編集とは、『だれかに、なにかを、魅力的に伝える』という目的を持った行

    だれかに、なにかを、魅力的に伝える「はじめての編集」
    k_ume75
    k_ume75 2012/02/17
  • この本がスゴい!2011

    今年もお世話になりました、すべて「あなた」のおかげ。 このブログのタイトルは、「わたしが知らないスゴは、きっとあなたが読んでいる」。そして、このブログの目的は、「あなた」を探すこと。ともすると似たばかり淫するわたしに、「それがスゴいならコレは?」とオススメしたり、twitterやfacebookやtumblrで呟いたり、「これを読まずして語るな!」と叩いたり―――そんな「あなた」を探すのが、このブログの究極の目的だ。 昨年までの探索結果は、以下の通り。 このがスゴい!2010 このがスゴい!2009 このがスゴい!2008 このがスゴい!2007 このがスゴい!2006 このがスゴい!2005 このがスゴい!2004 昨年から始めたオフ会で、たくさんの気づきとオススメと出会いを、「あなた」からもらっている。目の前でチカラ強くプッシュしてもらったり、物語談義を丁々と続けたり

    この本がスゴい!2011
    k_ume75
    k_ume75 2011/12/01
  • この「食」の本がスゴい!

    好きなを持ち寄ってオススメしあう「スゴ」オフ。今回のテーマは、「」だ。 を通じて人と出会い、人を通じてを知るコンセプトでやってきたが、今回は一味も二味も違ってた。なんせ、「べ物や料理と、それにまつわるがセット」なのだから。を通じて人を知り、人を通じて旨い料理に舌鼓キッチンスタジオを貸し切って、料理ながらプレゼンしながらべながら読みながらの5時間は、愉快すぎる一瞬間でしたな。参加いただいた皆さま、ありがとうございます。 まず結論。好きは、いしん坊だ。つまみ読みが大好きだし、夢中になると一気に読み干したりする。味見と称してパラ読みするし、比喩から味覚や感を組み立てるのもお手のもの。べてるそのものだけじゃなく、卓の風景とか場の雰囲気とかを勝手に想像しては涎をわかす。まことに好きはいしん坊なり。まずは、とれたての収穫を見てくれ。 業務用大型冷蔵庫をテーブル代わりに並

    この「食」の本がスゴい!
  • 正しい怒り方

    子どもに「怒り」を教える話。 わたしの息子は怒りっぽい。理由は至極かんたんだ、わたし自身が怒りっぽいから。無茶な割込みをかけるセルシオに怒鳴り、脱税は謝りゃいいんでしょと嘯く政治家は○ねと呪う。教える親こそ未熟者だね。 ささいなこと……計算ミスに気づいたり、誤字を指摘されたりすると、ムキーとなる息子に、「ガマンしろ!」と叱りつけそうになって、ハッと気づく。これは、わたし自身が小さい頃からいわれ続けてきたこと。そう、怒っているときに「怒るな」と強要されることほど理不尽なことはない。だが、わたしは言われ続けた。我慢しなさい、お兄ちゃんなんだから。こらえなさい、もう高学年(中学生、高校生)なんだから、恥しいことだと分かるでしょ? その結果どうなったか?自分の「怒りの感情」とは、抑えるべきもの、こらえるべきものだと教えこまれた。怒りとはウンコのようなもので、適切な場所で排出する以外は、その兆候を漏

    正しい怒り方
  • ハタチのわたしに読ませたい「うらおもて人生録」

    憎悪と劣等感のカタマリだった、昔のわたしに読ませたい。 雀聖・阿佐田哲也が、人生のセオリーを語りかける。裏街道で修羅場をくぐった人だけに、どんな厳しい箴言があるやと恐る恐る読むのだが、あたたかい、やさしいまなざしに満ちている。 たとえば、ばくち打ちを例に挙げて、「勝てばいい、これは下郎の生き方なんだな」と断ずる。自分だって博徒だったのに、と当然のごとくツッコミ入れたくなるのだが、ここは逆に考えてみる。博徒だったからこそ、鉄火場で生きのびたからこそ、そう言い切れるんだ。そして、「勝てばいい」下郎のロジックを推し進めた場合、どんな運命が待っているか、淡々と伝えてくれる。目先の勝ち負けに踊らされる下郎だった、20代の"わたし"に読ませたい。 あるいは、優れた企画なのに通らないといって嘆く友人に、「それは貴方が、ただで説得しようとするからじゃないか」とアドバイスする。この「ただで」が肝心で、企画の

    ハタチのわたしに読ませたい「うらおもて人生録」
  • これからの本のつくりかた「デザインの現場」

    これからの「」について、ユニークな視点が得られる。 「が売れない」といわれるいま、普通の流通とは別のところで広がっている試みがある。いわゆる、出版社や取次や書店を介したシステムにビルトインされた方法ではなく、個人が嗜好の延長上で実現させる形態なんだ――それは「」というよりも、「パーソナルメディア」というべきかも。 発想が面白いなー、と思ったのは、藤やすし[Cap]。 「出版とは、新しいセルフブランディングのシステム」という視点は、これまでと逆転していていい。プレゼンスやブランドを高めるための出版活動なので、「」を出すのは従になる。だから、「なにをブランドとするのか?」をまず考えるんだ。今までの、「というパッケージに何を詰め込んで、世間サマにプレゼンテーションする?」という固定観念が溶けていくぞ。 物理的な「」なのだから、もっとフェティッシュに走ってもいいのかも、と感じたのは、

    これからの本のつくりかた「デザインの現場」
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 良い育児書、悪い育児書

    実は見わける方法がある。「子ども」の部分を「あなた」に置き換えてみるのだ。納得感が得られれば、良い育児書。「えー!?」と思ったなら、悪い育児書。「良い」「悪い」とは、「読んで使える」か否かと定義する。 例えば、感情的になっている子どもにどう接するかについて、次のガイドで確かめてみよう。「子ども」を「あなたの(夫)」に置き換えてもOK。 [子どもたち]は強い感情に突き動かされているときは、誰の言葉も耳に入らない。忠告も慰めも建設的な批判も受け取ることができないのだ。[子どもたち]は自分のなかに起こっていることを、自分がその瞬間に感じていることを、わたしたちに理解してもらいたがっている。 「子は親の鑑」…分かっちゃいるが、(わたし含む)実践できてない人は、育児書というツールで確認してみてはいかが? さらに、良い育児書と、最高の育児書の違いがある。良い育児書は、読んで実感できる。もっと良い育児

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: 良い育児書、悪い育児書
    k_ume75
    k_ume75 2008/04/04
    「育自」のために
  • 親になったら読むべき3冊

    敬愛するまなめさんから[御依頼]がッ、テーマ自由で3冊レビューせよという[企画]とのこと…ラジャー。「読むだけでモテる3冊」や「自慰の回数が確実に変わる3冊」あたりが浮かんだが、ここはひとつ、マジメに「親になったら読むべき3冊」でご紹介。 子どもを育てる最終目的は「わが子を大人にすること」。それ以上も以下もない。自立し、自律できる「大人の男」あるいは「大人の女」になり、自分の人生を生きてもらうこと。そのために、きっと役に立つ3冊を選んでみた。 ■子どもへのまなざし(佐々木正美) 鉄板。特に男親は読め(強調)。子育てで悩んだり、苦しい思いをしたりすることは、必ずある。そのときに、この書名を思い出してほしい。を読むことで、つらさや心配を消すことはできないが、苦悩する自分を丸ごと肯定してくれるだろう。 どのように子どもと接するかのハウツーではない。そんなものは巷に溢れている。これは、親をやっ

    親になったら読むべき3冊
    k_ume75
    k_ume75 2008/04/04
    「「泣いても誰も来てくれない」サイクルが繰り返されると、赤ちゃんは「あきらめる」ことを覚えるのだ。「泣いても無駄なのだ」と。」
  • 親になったら読むべき6冊目「子どもにいちばん教えたいこと」

    子育ての目的はただひとつ、「子どもを大人にすること」だ。 つまり、躾や学校教育だけでなく、一人でやってくための生活スキル(料理・掃除・洗濯)も重要。さらに、困難な事象に対処するための問題解決のスキルも外せないし、なによりも人を信頼し、うまくやっていくコミュニケーションスキルは、親の責任だ。 こんなこと言うのは、わたしに欠けている自覚があるから。親になって初めて「教育」を考えるようになった。子どもといっしょに、自分が教育しなおされている感覚。いや、もっとハッキリ言うなら、子どものおかげで、わたしが「大人」になれたんだ。 だから、育児書を読むのは、半分以上わたしのため。今回は、小~中学生の教育に携わる人にとってかなり有用な一冊を読んだので、紹介する。 ■ どんな? 理想の教育のひとつの形が示されている。いや、フィクションじゃない。ロサンゼルスの移民家庭の小学5年生を受け持つレイフ・エスキス教

    親になったら読むべき6冊目「子どもにいちばん教えたいこと」
    k_ume75
    k_ume75 2008/04/04
    「成長して欲求不満の大人になり、仕事を嫌い、なぜ自分の人生がそれほどまでに満たされないのか理解できない。」
  • わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: この本がスゴい2007

    今年「も」沢山のスゴと会えたのは、すべてあなたのおかげ。 ありがとうございます、大感謝しています。 たとえば、「このよかった」とblogに書く すると、「ソレが良いなら、じゃぁ○○なんて、どう?」と教えてくれる じゃぁ、○○を読む なんと、す、スゲぇッ(絶叫) いそいで、「○○はスゴ」とblogに書く ふたたび、「ソレが良いなら△△どうよ?」 このフィードバックループのおかげで、普段は読まないエリアまで手が伸びる伸びる。 もちろん嗜好の違いによる「ズレ」はあれど、それは単に「面白がって読めなかった」にすぎない。むしろ、そいつを味わうためのキャパ不足を痛感しただけでもめっけもの。そのを面白がって読むことはスキルの一つ。 気の毒なことに、「トシとると面白いがなくなる」とグチるオッサンがいる。知見の狭さや思考の固さよりも、無自覚な様子が傍目に痛い。ああはなりたくないものだ。「ボクの範囲

    わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる: この本がスゴい2007
    k_ume75
    k_ume75 2007/12/25
    この本がスゴい!2007
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