新疆ウイグル自治区の公安庁がDNAシーケンサーを多数購入したことが分かった。中国政府の思惑をめぐり臆測が飛び交っている。 Credit: PETER PARKS/AFP/Getty 人権擁護組織がまとめた証拠やNatureが収集した情報からみて、中国の新疆ウイグル自治区北西部の公安庁(警察機関)は一般市民からDNA試料を収集しており、また、そうした遺伝情報に対する解析処理能力を高めようとしているようだ。 人権保護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch;HRW)は2017年4月に、新疆の自治州政府が、この地域に多く住むイスラム教徒のウイグル族から血液試料を集める取り組みを急ごうとしていることを報告した。中国政府は、新疆での近年の分離・独立運動に対して厳しい措置を取っている。そのため、この地域のDNAデータベース構築の可能性が出てきたことで、当局がこれを政治利用