【モスクワ=佐々木正明】ロシアのプーチン大統領は16日、露極東サハリン州を訪問、極東地域一帯で行われている「ソ連崩壊後最大規模」(露有力紙)の軍事演習を視察した。州都ユジノサハリンスクでは極東地域の経済発展を図る国家プロジェクトの会議にも出席。進捗(しんちょく)状況の遅れについて担当閣僚らを叱責した。 演習は13日から20日まで、東部・中央の2つの軍管区が陸海空約16万人の兵士を動員して実施。プーチン氏自身がショイグ国防相に12日、「抜き打ち」の緊急訓練を命令していた。 同州が事実上管轄する北方領土海域では、太平洋艦隊の艦艇10隻以上が隊列を組み演習。TU95戦略爆撃機が日本海上空などを7時間超にわたり飛行したほか、サハリン島では空挺部隊が降下訓練を行った。 今回の大規模演習には、アジア太平洋地域でのロシアの軍事プレゼンスを示威する狙いがあるほか、近年、軍事費の増強で向上してきたとされる露