富士通、HDD事業を売却へ 情報システムに注力2008年10月2日16時7分印刷ソーシャルブックマーク 富士通は、パソコンやデジタル家電などの記憶装置であるハードディスク駆動装置(HDD)事業を売却する方針を固めた。売却先に米大手のHDDメーカーのウェスタンデジタルが浮上。もうけの多い情報システムに注力し、収益性に劣る機器・製品分野は絞り込みを急ぐ戦略だ。 富士通の08年3月期のHDD事業売上高は3327億円で、連結売上高の6%。ノート型パソコン向けの製品が主力で、台数ベースで世界シェア6位(7.3%)。だが、製品の価格下落で前年度は数十億円の営業赤字だった。 世界のHDD業界は、最大手米シーゲート・テクノロジーと2位ウェスタン社で世界シェア6割近く。当面の需要は年率1割増が見込まれるが、大容量化以外の差別化が難しく、価格変動は激しい。富士通の生産規模では、コスト競争力に欠けていた。 富士