では、そもそも一般向け動画を誰が供給してくれるのだろうか? どういうタイプの人間が、「動画」という手間ひまのかかるものを制作し、ニコニコ動画にアップロードするのだろうか? そういう人は「一般的」だろうか。少なくとも、自分の好みの分野というものをもっていて、それにからんだ動画を発掘することに労を惜しまないような人はあまり「一般的」ではなさそうだ。ではそういった志向をもつ人がわざわざ「一般的向け動画」を作るだろうか? その答えは多分NOだ。自分の貴重な時間を使うのだから、どうせなら自分が好きなものを制作したいと思うのが普通だ。つまり、作る側にはすでに一般的ではないバイアスがかかっているのである。 もちろん、それでもあえて普遍性の高い「一般向け動画」を作ろうとする人もいるだろう。だが、そのパーセンテージはかなり低いのではないか。すくなくとも、CGやアニメを用いず実写系の映像を用いてそうした動画を